カウチサーフィンについて書き始めると、止まらなくなります。
マイヤちゃんとスザンヌは同い年の26歳。
直接は面識がないのですが、マイヤちゃんの友達の兄弟がスザンヌの同僚ということが後にわかりました。
ヘルシンキ市の人口は約60万人。周辺都市と合わせて130万人以上。日本でいうと福岡市ぐらいの規模でしょうか。
マイヤちゃんとスザンヌのつながりは偶然ですが、日本が好きなヘルシンキ住民となると、かなりの確率でつながっていくのではないでしょうか。なにしろ世界中の人間でも、「知り合いの知り合い」という関係をたどると5人の仲介者を経て6人目でつながるという研究もありますから(六次の隔たり)。
ユハナ君をホストすると、続けてノーラ、ミッカがやって来ました。ユハナ君の友人だけあって、楽しいホスト体験になりました。
これからはカウチサーフィンのサイトを通じて見知らぬ旅人のリクエストを受けなくても、知り合いの知り合いをホストしていけばいいんじゃないか…
「一見さんお断り」の京都のお茶屋さんのようですが、効率的ではずれのない方法のように思えます。
ユハナ君は日本語を学んでいて、友達から頼まれたという「剣道をやる時に頭に巻く手ぬぐい」「CoCo一番館のレトルトカレー」「ナタデココ」「折り紙」などを買い集めていました。日本好きのネットワークは確実に存在しているようです。
スザンヌはヘルシンキの道場で子供たちに国際松濤館流の空手を教えています。空手仲間なら、日本に興味があるだろうし、スザンヌのように礼儀正しくきちんとしているはずです。
「六次の隔たり」にも言及しているネットワークの本にこんな一節がありました。
人の交際相手は、本人よりも雄弁にその人のことをもの語る。いかなる知人がいるか。どのような友人がいるか。この関係情報は、その人の器をもの語る。魅力のある人物の周囲には、やはり魅力のある人が多く集う。つまらない奴のまわりには、似たようなつまらない奴が多い。友人、知人関係は、その人についての貴重な情報をもたらす。周囲の人間がわかれば、だいたい、その人がどのような人かが推測できる。企業を理解するために、主要取引先や取引銀行を調べるのと本質は同じだ。
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ツイッターでフォロワーが何万人、フェイスブックの友達が何百人とか、数にこだわる人もいますが、ネットワークは質にこだわるべきです。
異業種交流会などに出てせっせと名刺だけ集めても、あまり役に立たないのと同じです。
NHKのラジオ英会話の先月の歌はジョニー・キャッシュの「アイ・ウォーク・ザ・ライン」でした。
こんな一節があります。
I keep the ends out for the tie that binds.
訳は「僕はいつか結ばれる絆を信じている」。endsは糸やロープの端。運命の赤い糸をイメージして、相手の糸と結ぶためには、常に糸の端を出しておく必要があるわけです。
自分がどんな人とつながりたいかを明確にし、自分も人からつながりたいと思われる存在になりたいものです。
出雲大社。恋愛や結婚だけでなく、人間関係全般のご縁をつかさどるので、ネットワーク時代の現在こそ、ぜひ訪れたい神社です。