今年の冬至(12月21日)まで、あと少し。
易者にとって冬至は一年で最も重要な日ですが、2012年の冬至はスピ系にとっては特別な意味を持っています。いわゆる「アセンション」。
2009年頃から、アセンション関連の本の執筆依頼が続々と舞い込んできました。
といっても、著者は私ではなく、編集協力、いわゆるゴーストライターです。
「なぜ私に?」と不思議に思ったのですが、占い師もやっているライターだし、精神世界系の本をけっこう書いてきたからでしょう。
アセンション(ascension)とは、上昇とか昇天という意味。
2012年の冬至に起こるとされるアセンションは、地球がフォトンベルトに包まれて次元が上昇するとか諸説あります。
マヤ暦が2012年12月21日で終わるので、人類が滅亡するという過激な終末論も…。
2009年には映画「2012」という映画も公開されました。
アセンション関連の本は、担当編集者もびっくりするほどよく売れて、四刷、五刷と版を重ねたものもありました。
アマゾンのレビューでは、良識派や常識人から酷評される一方で、「真実かどうかは不明だが、トンデモ本とは断定できない不思議な説得力」「読んでいくうちに、そうかもしれないと思うようになった」というものもありました。
たしかに、本の内容は著者の口から出たものですが、ライターの私が「本当にそんなことが? しかし、まるっきり妄想でもないような」と迷いつつ、なんとか整合性のある文章に落とし込んでいきました。
アセンションの資料を読み漁っているうちに、テレンス・マッケナという人物を知りました。
アメリカの思想家で、60年代にカウンターカルチャーの震源地だったカリフォルニア大学バークレー校に入学。薬物と神秘体験の研究に没頭し、異空間に飛びまくっていました。ついにはバークレーを休学し、ネパールやアマゾンでシャーマニズムの世界を探求します。
そして、易経の六十四卦を点数化し、コンピュータで分析。2012年12月22日に何かが起こるというタイムウエーブゼロ理論を提唱しました。
こんな形で易がからんでいたのかと驚いたのを覚えています。
2011年3月11日の震災以降、アセンションはあまり話題にならなくなりました。
終末論を語れたのは、平穏だったからこそ。あの日を超える衝撃は、もう勘弁してほしいものです。