年金支給年齢の引き上げが話題になっているせいか、「高齢になってもできる仕事」として占い師に注目が集まっているような気がします。
占い師としてお客さんに向き合っていると、運気の話ではなく「私も占い師になりたいのですけれど」という相談を受けることがよくあります。
そんな時は私が占い師になったプロセスを説明しながら、一緒に方法を考えます。
関東在住なら、手軽に通える占い学校がたくさんあります。本を読んで独学という道もありますが、実際に講座に通うことで得るものは大きいと思います。
そして、複数の占術を学べば、自分に合ったものを見つけることができます。
私は占いライターとしては、当初、西洋占星術の原稿を書いていました。西洋占星術はロマンチックで想像力をかきたてるものでしたが、実際の開運法を示すという点では、東洋占術のほうがストレートなので、道を変えました。
東洋占術は陰陽五行がベースにあり、そこから四柱推命、九星気学、周易、断易、風水へと発展していくので、系統的に学びやすいという利点があります。
東洋占術の中でも向き不向きがあり、断易はどう頑張っても私には向いていませんでした。
学校に通えば、自分が占い師に向いているかどうかも徐々にわかってきます。
上級クラスに進めば、一方的な講義ではなく、占い鑑定のデモンストレーションをやります。理論を頭で理解したうえで、お客さんを前にしてどう伝えるか、同級生の鑑定を見学しつつ、自分もやっているうちに、これでお金をもらえるかどうかがおぼろげながらにわかってきます。
占い学校にはプロの占い師がブラッシュアップに通っていることもあるので、そうした人の話術に接することでプロの水準もわかります。
阿佐ヶ谷七夕祭りの占いイベントでご一緒した稗田おんまゆら先生は「占い師は、なろうとしてなるものではなく、天に命じられてやらされている仕事」という意味のことをおっしゃっていました。
これは修道士・修道女とよく似ています。
出家したいからと修道院の門を叩いて、翌日から修道士や修道女になれるわけではありません。一定の修練期間があり、神様からのお召し(コーリング)があった人だけが誓願を立てて正式に修道士・修道女となっていきます。
占い学校を出て、デビューの場所はなんとか探せば見つかります。その後、占い師を一生の仕事としていくかどうか、その答えは天のみが知っています。
その答えを知るためにも、まず行動を起こしてみること。占い師にならなかったとしても、占いの知識を身につければ、今後の人生で役立つこともたくさんあるはずです。