翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

2018-01-01から1年間の記事一覧

旅と日常生活

2泊3日で帯広へ行ってきました。 東京の夏があまりにも暑かったので北海道に行きたくなったからです。 JALの「どこかにマイル」で候補地を出してみたのですが、みんな考えることは同じなのか、北海道がまったく出現せず。「どこかにマイル」は売れ残った座…

教室で垣間見る人生

世の中には欲深い人とそうでない人がいるのではなく、欲の方向性が違うんじゃないでしょうか。 「すべての欲を捨てて出家した」と聞くと、世俗を超越した立派な人みたいですが、「悟りたい」という欲が人一倍強いだけでは? ミニマリストは物欲からは解放さ…

転がる石に居場所なんてない

昔、主婦向けの雑誌のライターをやっていた時も、「居場所」というのは定番のテーマでした。夫と子供がいても、居場所がないという読者の声が編集部に届いていました。 その居場所という言葉が、日本語学校の作文クラスで出てきました。 書いたのは、ポルト…

富士山に一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿

日本語学校の作文クラス。月曜日、スイス人のルカとスウェーデン人のマイケルはいつも疲れたようすでした。 それもそのはず、彼らは週末ごとに富士山に登っていたのです。 なんと合計3回。 どうして3回も富士山に? マイケルはまじめくさった顔で原稿用紙…

中高年は時間と心のゆとりを

老害クレーマーにならないように、自分のミスは潔く認め、お金を払うこと。 bob0524.hatenablog.com そう自戒したはずなのに、またまた新幹線でトラブル。 新幹線はEX予約を使っています。早割だと時間帯によっては東京と新大阪で3450円、新神戸で3700円の…

老害クレーマーになりたくない

月1回、介護帰省で東京と関西を往復しています。 行きはマイル獲得のためにJAL、帰りは時間が読める新幹線。JALは先得割引、新幹線はEX早割で交通費を節約しています。 去年の夏までは往復JALだったのですが、最終便が欠航というさんざんな目に…

自分では決めない、と決めた

「こんなおもしろい仕事があるなんて!」と楽しみつつ「苦しいからもうやめたい」と、ぐるぐる悩んでいる私。 出した結論は「自分では決めない」。 決められない背景には、どっちを選んでも後悔するのがわかっているからです。だったら、自分で決めなければ…

干からびてしまったロバ

3年前に副業として始めた日本語教師の仕事。 外国人好きだから、刺激的でおもしろい。わざわざ海外に行かなくても、日本好きの外国人が向こうからやって来てくれる。そして私の母語である日本語でコミュニケーションできる。 こんな最高の仕事があったなん…

働かなくても楽しく生きていける?

新聞なんて読むのは高齢者の習慣なんでしょうが、朝起きたらとりあえず活字を読みます。 この記事を読んで完全に目が覚めました。 www.asahi.com 2030年以降、大半の仕事が消えて古代ギリシャのような社会へ。 古代ギリシャでは、労働は奴隷がするものであり…

レニングラードからサンクトペテルブルクへ

8月の中旬を過ぎると私が教える日本語学校の学生たちは帰国ラッシュとなります。 北ヨーロッパは8月半ばから新学年が始まる学校が多いからです。 ピークの時期は2クラスで合計30人以上の学生に教えていました。これが1クラスになると、ぐっと楽になりま…

いつまでも幸せに暮らしました…なんてことはない

すぐれた小説は、読者にさまざまな考える種を与えます。 私にとってはアン・タイラーの小説。洋の東西は変わっても人間は本質的に同じなんじゃないかと考えさせられました。 『パッチワーク・プラネット』の主人公はボルチモアの名家に生まれたのに、親の期…

再読の楽しみ

アン・タイラーを読み始めたきっかけは、平安寿子のペンネームの由来だと知ったから。平安寿子がこんなにおもしろいんだから、アン・タイラーはもっとおもしろいだろうと思ったのです。 期待以上のおもしろさでした。一度読んでも数年たつとまた読みたくなり…

自分の船で漕ぎ出そう

旅に出ると、帰って来てから何度も旅の思い出を反芻します。 西日本豪雨の後の広島への旅は少し躊躇したのですが、結果的にはすばらしい体験となりました。 私の祖父はしまなみ海道の伊予大島出身。ルーツを訪ねていくと、村上水軍の末裔だとわかりました。 …

イッチ―・フィートの行きつく先

広島に行った最大の目的は、きのえ温泉ホテル清風館。海が見える温泉です。 私の祖父は、しまなみ海道の今治市大島の出身。ルーツを訪ねて行くと村上水軍の末裔だとわかりました。 bob0524.hatenablog.com 機会があれば、できるだけ瀬戸内海の海を見たい。 …

イッチー・フィートという病

7月の旅は「どこかにマイル」で広島へ。 私が勤めている日本語学校では短期留学生の来日のピークを迎えて大忙し。そんな時期にわざわざ旅に出なくてもいいのに、旅に出たいという思いを抑えることができません。 若いころヨーロッパを一人旅していて「イッ…

ミルウォーキーの客と昨夜のマディソンの客

カズオ・イシグロがボブ・ディランとザ・バンドのファンだと知って愛読するようになりました。 音楽をテーマにした短編集もあります。 夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫) 作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄 出版社/メ…

着物警察なんか気にしない

ドイツ人とスペイン人の女の子がキモノ姿で日本語学校の教室にやってきました。 着物じゃなくキモノとカタカナで書くしかありません。 連日の猛暑ですが教室の中はエアコンが効いて肌寒いくらい。そこで彼女たちは、Tシャツに短パンの上に、キモノをロング…

加齢を喜ぶ生き方

誰だって年を取りたくない。特に女性は。 私もそう思っていました。 でも、この3年間近く「早く時がたって早く年を取りたい」と熱望しました。 それは新しい仕事、日本語教師を始めたから。 「まったく教壇に立ったことのない素人が教師として慣れるまで3…

いつ引退すべきか問題

村上春樹の『遠い太鼓』にヴァンゲリスというギリシャ人が登場します。 60歳に近い年齢で、英語はまったく話せないけれど、人懐っこくて親切な男性。村上春樹が暮らしたミコノス島の集合レジデンスの管理人です。 ヴァンゲリスの口癖。 「60になれば、年金が…

老いては子に従え リバース・メンタリングの勧め

西日本を襲った豪雨。 避難指示を無視して自宅にとどまろうとする父親を説得する息子さんの映像がテレビに流れました。 一刻を争う事態だというのに、自宅の海抜を息子に言わせようとしたり、濡れた靴下のまま家に上がろうとするのを注意するなど、その後の…

大洗の天妃神社

大洗シリーズ第三弾。人間だけでなく、土地とも相性があるのなら、よほど大洗と私は相性がよかったということでしょうか。 bob0524.hatenablog.com bob0524.hatenablog.com 大洗には日の出の絶景スポットとしても名高い大洗磯前神社があります。 4年前の午…

大洗には「幸運なマッチング」がある

村上春樹の「ラオスにいったい何があるというんですか?」をもじって「大洗にいったい何があるというんですか?」と、書いてみました。 bob0524.hatenablog.com 観光スポットであろうとなかろうと、人が暮らしているところなら、必ず何かがあります。 大洗に…

大洗にいったい何があるというんですか?

2018年は戌(いぬ)の年。そして6月は午(うま)の月。 となると、寅(とら)の方位の吉方を取らなくては。 現代社会に生きる人にとっては、吉方取りなんて、とんでもない迷信でしょう。 私は女性誌のライターとして数多くの東洋占術の原稿を書き飛ばしてい…

世界は残酷で、やさしい

本の中に入り込み、ページをめくるのがやめられず、一気に読了。たまにそんな本に出合います。この本もそうでした。 息子が殺人犯になった――コロンバイン高校銃乱射事件・加害生徒の母の告白 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-16) 作者: スー・ク…

易神降臨 2018年夏至の易講座

本業の雑誌のライター業を安定させるために、東洋占術という専門分野を持ってから十数年がたちました。 占い修業のために横浜の中華街で鑑定してみたり、占いイベントを立ち上げてみたり、あれこれやっているうちに天海玉紀先生と知り合って意気投合。そして…

逆トム・ソーヤにならないように

毎日、何かに追われているのは、すぐやらずに「ま、いいか、明日やれば」とずるずる先送りしているから。 その悪癖を直すためにライフハック系の本をあれこれ読んでいます。 先送りせずにすぐやる人に変わる方法 (中経の文庫 さ 17-1) 作者: 佐々木正悟 出版…

教室という名の酒場

夏の訪れとともに、私が勤める日本語学校は繁忙期を迎えます。 日本人学生が夏休みを利用してアメリカやイギリスに短期語学留学する逆バージョンで、世界中から学生が東京にやって来ます。 私が教えるのは選択科目の作文クラス。 時々、教師というより、酒場…

弱いつながりを広げたい

自己啓発本だと思って読み始めた『習慣の力』。 習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫) 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/02/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 意志力は筋力のようなもので、…

さまざまな形で世の中に貢献できる

人生は習慣によってできています。 習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫) 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/02/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 第一章に習慣と脳の研究に大いなる貢献をし…

いつでもやめられるグループに入ろう

日大アメフト事件は日本社会のゆがみを象徴しているからこそ、延々と報道されているのでしょう。 「自分にはこの組織しかない」と思い詰めると、上からの理不尽な欲求にも従ってしまう。 とても不健康な状況です。 アメリカの部活動はその点、ぐっと自由でシ…