翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

2015-01-01から1年間の記事一覧

どの名前も特別な名前

日本語教師養成講座で語彙コントロール(学習者が学んだ日本語だけを使って授業する)が嫌になると、ガルシア=マルケスが読みたくなります。次から次へと繰り出される言葉によって描かれるマジック・リアリズムの世界。現実と幻想の境目がない不思議な感覚に…

ドレスより、冒険や体験を

子供向けとされているけれど、大人になって読むと、子供時代以上に楽しめる本があります。 『ハリスおばさんパリへ行く』もそんな一冊です。ハリスおばさんパリへ行く作者: ポール・ギャリコ,亀山龍樹出版社/メーカー: 復刊ドットコム発売日: 2014/02/25メデ…

アウトプットの瞬間芸

話すより書くほうが好きで、同じことを伝えるのでも、表現に懲りたい。 だからライターという職業を選んだはずなのに、50代にして日本語教師の資格を取ることに。模擬授業を行う演習に進んで、自分にはまったく向いていないことがわかったけれど、手遅れです…

「教室の中にあなたの将来の扉の鍵が隠されている」part2

ウラナイ・トナカイでの「はじめての方位取り」講座。 http://tonakai.her.jp/ 天海玉紀さん、店長のまついなつき先生のおかげで満席となったそうです。場所の提供だけでなく、告知や募集までお膳立てしていただいて、本当にありがたいことです。玉紀さんの…

ここも退屈、あそこも退屈

退屈になると、旅の計画を立てたり、本を読みます。この本も退屈な日に読みました。ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)作者: 山内マリコ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/04/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (25件) を見る没個性な地方都市を舞台…

何のためにレンガを積むか

9月21日の「はじめての方位取り」講座の内容を考えているところです。「今月は東南に行くと運気が上がる」といった吉方取り。じっと引きこもっていては何も変わりませんから、新しい場所に出かけるのは、低迷を脱するきっかけになります。 だけど、「雑誌に…

セレンディピティとウラナイ・トナカイはじめて講座

探していたものとは違うけれど、別のものが手に入り、結果的にそっちのほうがよかった、ということがよくあります。 それがセレンディピティ(serendipity)。この言葉を初めて知ったのは、阿刀田高の短編『スリランカ気質』です。たしか意中の女性にはフラ…

シンクロニシティにも準備は必要

河合隼雄氏の著作で「シンクロニシティ」という言葉を知ったのが、易を学ぶきっかけでした。ライターの仕事では、アラン・コーエン氏のインタビューでシンクロニシティがテーマになりました。思考の力は強力だから、「自分はこうありたい」とイメージするこ…

初筮は告ぐ

占いは、生まれた時で占う命術、偶然性で占う卜術(ぼくじゅつ)、姿形で占う相術の3種類があります、といったことを占い学校で最初に学びます。命術の代表が西洋占星術や四柱推命、卜術がタロットや易、相術が手相や人相です。命術については、前回にも書…

2つの誕生日、2つのチャート

長らく雑誌の占い原稿を書いてきましたが、駆け出しの頃は、不特定多数の読者に向かって運命を予言するなんて大それたことをしていいのか悩んだものです。しかし、こう考えることで少し気が楽になりました。 私が天のお告げの一部を文章としてパソコンに打ち…

占いはおそろしい、占いはおもしろい

先週、阿佐ヶ谷七夕祭りのイベントで、ほぼ2年ぶりに占い鑑定を行いました。鑑定はほぼ10分ほどだったので、筮竹を捌く時間を省略し、イーチン・タロットで易の卦を出してみました。お客さんご自身にカードを選んでもらうスタイルで、どの卦が出るかは、私…

人の恋愛事情はどうでもいい

カウチサーフィンやAirbnbというキーワードで知り合った齋藤慎之介さん。 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20150726/1437873753ニューヨークでの交換留学を終えて帰国した齋藤さんは、日暮里でルームシェアをはじめました。 http://nosumaru.com/?p=6236異性…

平易な言葉で核心を突く

昨日は阿佐ヶ谷七夕祭りの占いイベントの初日でした。 タロットバー・アーサにお越しいただいた方、どうもありがとうございました。 10分という限られた時間なので、筮竹ではなくイーチン・カードを使いました。お客様ご自身が自らの答えを引き寄せていくよ…

ヘンリク君から学んだこと

ヘンリク君が我が家を去って2週間が過ぎました。向田邦子のエッセイに、「同窓会に出席したら、元同級生に子供が生まれた記念に恩師が植えたという樹が見上げるような大木になっていて、自分がこの人生で持てなかったものをまざまざと見せつけられた」とい…

待っているだけでは王子様は現れない

ヘンリク君に会った私の友人の一人が「王子様みたい」とうっとりしていました。しかもヘンリク君は、心優しい王子です。 ある日、ハチ公前で学校の友達と待ち合わせだというので、「ハチ公の話を知っている?」と飼い主が死んでも帰りを待ち続けた話をしよう…

出会いが出会いを呼ぶ

ニューヨークの留学から帰ってきた大学4年生の齋藤慎之介さんとランチをご一緒しました。齋藤さんと最初にネット上でコンタクトしたのは昨年の9月です。 シカゴから来たカウチサーファー、マイケルからAirbnbの話を聞いて興味を持ち、NHKの実践ビジネス英…

阿佐ヶ谷七夕祭り鑑定のお知らせ

今月はヘンリク君のホームステイにかまけているようで、とりあえず当面の仕事をこなし、日本語教師養成講座にも通っていました。そして、8月初めに開催される阿佐ヶ谷七夕祭り。 昨年まで仕切ってくださった日下ゆに先生が福岡に戻られて、今年は桜田ケイ先…

サプライズ来日

3週間のホームステイは長いと思っていたのに、ヘンリク君が来たら毎日が楽しくてあっという間でした。 2週間が過ぎた頃、「もうあと1週間しかないのね…」と寂しがっていると、「今からそんなこと考えないで! 考えるとしたら、明日の阪神タイガースのゲー…

阪神タイガースで学ぶ日本語

フィンランドの18歳、ヘンリク君の通っている日本語学校は、スウェーデンで生まれ、現在の本社はスイス。「現地の言葉を現地で学ぶ」というポリシーで、世界各国に学生を留学させています。 渋谷校で日本語を学ぶ学生の大半は10代から20代の欧米の若者のよう…

ポケモンが好き、ヨレ様が好き

フィンランド人のヘンリク君の3週間のホームステイ。 あまり干渉しないほうがいいのはわかっているのですが、どうしてもヘンリク君中心の生活になってしまいます。日本語の宿題を手伝おうとしても「簡単だから大丈夫」と断られます。 じゃあ日本語で会話す…

言葉で伝わること、伝わらないこと

フィンランドの18歳、ヘンリク君は日本にもかなり慣れてきました。 最初は3週間のホームステイは長いと思ったのですが、始まってしまうとあっという間に毎日が過ぎていきます。ヘンリク君は日本語を勉強しに来ているので、学校からホストファミリーに「日本…

ワイル博士の日本留学

外国人学生をホームステイさせるなんて想像もしていませんでしたが、ヘンリク君が到着して1週間が過ぎ、刺激的で楽しい毎日を送っています。ヘンリク君は聡明で礼儀正しく、まったく手がかかりません。多感な18歳という時期に、家族と離れて初めてのアジア…

常に身に余る仕事を引き受ける

maruさん主催の「双子・射手の会」で、「射手座は、キャパシティ以上のことを引き受けてしまいがち」という話になりました。うんうん、確かに。射手座の守護星である木星は発展や拡大を司るので、常に広がろうとするのです。現状維持や同じことの繰り返しは…

射手座はいつも上機嫌

いつも楽しい時間を共有している天海玉紀さんの中野トナカイでの同僚、maruさん。占い師にしてデザイナー、そしてカレー料理人と多彩な顔を持っています。西洋占星術ではmaruさんは太陽が魚座、月が射手座です。そして私は太陽が射手座、月が魚座。 本場のス…

「私は観音である」

四万温泉の積善館で見た夢が楽しかったので、また泊まりたくなったというのが前回の話。 夢の世界は深くておもしろいけれど、人に伝えるのはむずかしい。そして、夢見の後にしっかり意識しないと、あっという間に忘却のかなたに押しやられていきます。4月か…

四万の病を治す温泉に積善の宿あり

群馬の四万(しま)温泉、積善館に行ってきました。 『千と千尋の神隠し』の舞台モデルのひとつとされる古い湯治宿です。 橋を渡って本館、その奥に山荘、さらに佳松亭があります。三つの建物は階段やエレベーターでつながっているのですが、山の傾斜に沿っ…

人を不幸にするお金

お金で幸せは買えないけれど、お金があれば、たいていの苦労はしなくて済む。資本主義経済に生きる私たちにとって、お金はあればあるほどいいはずです。 しかし、お金があるために不幸になることもあります。NHK総合で放映中の『情熱のシーラ』。 スペイ…

風通しのいい人生

フィンランドの新聞記者、アンネが日本に来ています。 セイナヨキでお遍路の写真展を開くために、今回の来日は四国での撮影が中心です。アンネと最初に会ったのは2013年6月。彼女が一人で歩き遍路をやり通し、東京に戻ったときです。 http://d.hatena.ne.jp…

すべては偶然だぞ

2年前、福留孝介選手の阪神タイガース入団、大歓迎という気持ちにはなれませんでした。 立派な実績のある選手ですが、中日ドラゴンズのイメージが強いし、生え抜きの若い選手の出場機会が奪われるような気がしたからです。それでも、今ではすっかりチームに…

現代のディオゲネス、phaさん

ニート(ではなくなったそうですが)のphaさんの書くものがおもしろくて、3年前にはトークショーまで行きました。 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20121004/1349276610phaさんの新作もkindleで読了。持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛…