広がる一方の新型コロナウイルス。
今年の日本経済はきびしくなると思っていましたが、まさかウイルス騒動でここまで相場が下がるとは。ウイルスで亡くなる方より、経済的苦境で自ら死を選ぶ人のほうが多くなるのでは。
日本語学校で教えた台湾人の学生からメールが来ました。今は社会人となって、台北で働いています。
「先生、マスクがなくて困っていますか。台湾から送ってあげたいのですが、禁止されています」とのこと。
台湾では新型コロナへの対応で蔡英文総統の支持率が急上昇。
マスクの買い占めや転売を防ぐため記名性でマスクを販売し、IDカードのナンバーの末尾が偶数か奇数かで買える日を決めているので混乱も行列もないそうです。
38歳のIT担当大臣、オードリー・タン(唐鳳)氏はエンジニアを取りまとめ、マスク在庫マップを作り上げました。天才プログラマーにしてトランスジェンダーという異色の経歴の持ち主です。
入閣にあたってタン氏はRadical Transparency(徹底的な透明性)という理念を掲げました。
政府の官僚や大臣が何をやっているのか、何を考えているのか、あらゆる情報をすべてインターネット上で公開することで、人々が「国家の主人」になれる。
日本にもこんな大臣がいたら、どんなにすばらしいでしょう。タン氏の存在だけでなく、こういう人物を大臣に抜擢する台湾政府の度量の広さがすばらしい。
東京オリンピックで日本の政界の老害ぶりが世界に明らかになり、日本株と円が暴落すると予測していたのですが、新型コロナへの対応で露呈してしまいました。
この4月に台湾に行く予定ですが、台湾人学生は「ぜひ先生に会いたいけれど、どうなるかわからないですね」という反応。日本政府の対応のまずさによって感染が広がれば、いくら親日国の台湾でも日本人を入国禁止にするかもしれません。
かつて、日本は多くの外国人があこがれる豊かな国でした。それが今や同情される国になってしまうとは。新型コロナも心配ですが、日本の将来はそれ以上に深刻です。