翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えていましたが、2019年3月で卒業。フィンランドが大好き。

旅するミニマリスト

海外旅行でもスーツケースを使いません。

空港で預けると到着時に荷物を待たないといけないし、たとえ機内持ち込み可のサイズでも、後から乗ってきた人が荷物入れのスペースを探しているのを見ると気の毒になります。それに街中でスーツケースを引いているといかにも旅行者然としているから。ちょっと大きめのバッグなら、地元に溶け込んでいるみたいに見えるのか、外国でも道に聞かれることもあります。

 

自分の荷物は自分で運ぶ。筋力が衰えて人に運んでもらうようになったら、旅を卒業するタイミング。まだ老いを実感していないから、こんな傲慢なことを考えられるのでしょうか。

 

9月終わりからの7泊9日スペインの旅の荷物は、レスポートサックのボストンバッグ(ミディアム)と縦長のトートバッグの2つ。いずれも肩にかけられます。

 

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サイズがわかりやすいように、ホテルに備えられていたファッション誌、クッションと撮ってみました。レスポのバッグはファッショナブルな人からは敬遠されるのかもしれませんが、とにかく軽いし、汚れたら丸洗いできます。にぎやかなデザインが多いので、2つ持つ時は同じ柄に揃えています(このシリーズは月の満ち欠けをデザインしたもので、占い関係の会合にも最適)。

 

風車の村、カンポ・デ・クリプターナからの帰り道、マドリード行きの列車に乗るためにアルカサールの駅に向かいました。そこで日本人のご夫婦に出会ったのですが、私の荷物を見て奥様は「たったそれだけ?」と目を丸くしていました。

 

洗濯機で洗えてバッグに詰め込んでもしわにならない素材を選び、3~4日に一度、コインランドリーで洗います。iPadkindleを入れておけば、何冊でも本は持っていけます。ショッピングよりもスペインバルで地元民の観察のほうが楽しいから、おみやげもあまり買いません。今回買ったのは、パエリアの香辛料だけです。

 

旅ではミニマリストに徹することができるのに、自宅に戻ってみると物の多さにうんざりします。今年の春にマンションをリノベーションして、かなり捨てたはずなんですが、それでもまだ多い。旅先のおみやげなら自制できるのに、ネットショッピングでついクリックしてしまいます。

 

人生は長い旅路。いつかは始発駅に戻り、旅を終えます。その時、何も持っては行けず、生まれた時と同じように裸で死んでいきます。そうしたことを悟るために旅に出ているはずなのに、なかなか実生活に落とし込めません。

 

今の日本では、施設に入所して臨終を迎えるのが一般的なパターン。自宅を去る時の荷物整理が最後の旅支度となるのでしょう。はたしてその時、ミニマリストになっているでしょうか。