翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

人生には何度か洪水が起こる

東洋占術では、十二支の三合により、強いエネルギーが生じると考えます。
亥・卯・未が木の気、寅・午・戌が火の気、巳・酉・丑が金の気、申・子・辰が水の気を強めます。

今年は丙申(ひのえさる)年、そしてこの4月は壬辰(みずのえたつ)月が巡ってきました。
年の申と月の辰、これに子(ね)が加われば、申子辰(さるねたつ)三合が成立し、大洪水となります。

私は自分の命式に子(ね)があるので、いやな予感がしていました。私にとって水の気は財にあたりますが、多すぎる財は金運アップではなく、手に負えない状況をもたらします。

4月からの新しい仕事、日本語教師は副業のはずだったのに、てんてこ舞い。新人教師は授業準備に時間がかかります。
月初めにはスペイン人作家をホストして、ディラン先生のライブに行き、実家に帰省して骨肉の争いに巻き込まれ、本業のライター仕事では、よりによってこの時期に大き目な仕事のオファー。編集者に学校近くのカフェまで出向いてもらって打合せしました。
ゴールデンウィークで一息つけるかと思いましたが、書くべき原稿は溜まっているし、前々から約束していたことですが、フィンランド人のアンネが東京に遊びに来て我が家に滞在しています。

すべて自分が望んでやっているので、誰にも文句は言えません。そして、日本語教師の仕事は、労力のわりに儲かるわけではありません。
そんなことをすべて承知して、自らの意志で始めたのです。

消耗する日が続くと、申子辰の洪水のタイミングは避けるべきではなかったかと弱気になりますが、人生には何回か、本気を出して乗り越えなくてはいけない時期があります。小出しではなく一気に来たほうがいいと開き直りました。

もちろん、試練をいつでもやみくもに乗り切ろうとするのは危険です。ブラック企業やDV夫からは心身をボロボロにされる前に逃げるべきです。

でも、自ら求めた試練なら、腹をくくって乗り越えるしかありません。私にとって申と辰がダブルで巡ってくると、じっとしていても何か降りかかるのだから、このくらいでちょうどいいと開き直っています。

占い講座で習ったのですが、中国系の富豪は、自分の財にダメージが来る年が来ると知ったら、その前に慈善団体などに寄付するそうです。
どうせ財が減るなら、自発的に減らしておこうというわけ。夜道でピストルを突き付けられたら、抵抗せずに50ドル渡せば、強盗はおとなしく去っていく確率が高いと考えるのと同じです。

占いを勉強していてよかったことは、ある程度の確率で人生の予測がつき、そして、苦しい時期があってもいつまでも続くわけではないとわかることです。こどもの日の頃、立夏になれば、辰の月が終わり巳の月となります。

そして、「わざわざ難儀なことに飛び込まなくても、毎日ビールを飲みながらタイガースの試合でも見ていたら日々が過ぎていくのに…」と思うこともありますが、私はそうした安逸にはすぐに飽きるタイプです。これも四柱推命の分析で知りました。


台北の占い専門書店、進源書局の店内には看板犬?がいました。