翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

2016年は60年に一度の丙申(ひのえさる)の年

年末が近づくと、「来年はどんな年になるか」という原稿の依頼が舞い込みます。
ここ数年、占い雑誌が相次いで休刊したため、極端に忙しくなることは少なくなりましたが、この時期は占いライターにとっては稼ぎ時です。

今年は未年で来年は申年。占いなんか興味ないという人にとっては、12年で十二支が一回りすると意識しているだけでしょう。でも、本来のサイクルは60年。十干と十二支を組み合わせる六十干支を年に当てはめると、60年で一回りします。

同じ申年でも、甲申(きのえさる)、丙申(ひのえさる)、戊申(つちのえさる)、庚申(かのえさる)、壬申(みずのえさる)の5種類があり、2016年は丙申の年。前回の申年の2004年は甲申の年でした。五行を色に置き換えると、火は赤。丙は陽の火ですから、2016年はレッド・モンキーの年です。

六十干支を考える時、いつも読み返す本。

干支の活学―安岡正篤 人間学講話

干支の活学―安岡正篤 人間学講話

今年は新装版も出たようです。

安岡正篤が六十干支に基づき、一年の展望を語った講義録です。昭和38年(癸卯)から昭和55年(庚申)の18年間のため、丙申の年はカバーしていませんが、「丙」「申」の部分を読むと参考になります。

まず、丙。
木火土金水の五行では、火。陽気が強く、積極的で活発。物事が明らかになり、今までいい加減にしておいた物事がはっきりしてくる。そこで行動的になるし、政府も権力的になってくると安岡正篤は書いています。

たしかに、丙は自然界では太陽ですから、世の中が明るくなりそうです。しかし、2016年の丙とペアを組むのは申。十二支にも五行があり、申は金です。

五行は隣同士なら、エネルギーがスムーズに流れます。木が燃えて火を生じ(木生火)、火が燃え尽きて土になり(火生土)、土が積み上がって山になりそこから金を生じる(土生金)…といった具合。一つ飛ばした関係は「剋」です。土は水の流れをせき止め(土剋水)、金は木を切り倒し(金剋木)、水は火を消します(水剋火)。

丙(火)と申(金)の関係は火剋金。
丙は本来なら、世の中を隅々まで照らす太陽なのですが、足元の申を剋することでエネルギーを消耗し、本来の丙が持つ伸びやかな陽のパワーがあまり発揮できません。

東洋占術のオーソドックスな見方では、申は季節でいうと秋の始まり。一日の時間では午後3時から5時。盛りを過ぎた少し寂しい時間です。

四柱推命で日柱が丙申の人物は、生まれた季節にもよりますが、静かな魅力をたたえたおだやかな人を想像します。これが丙午だと火のパワーが強烈すぎて暑苦しくなることがあるのですが、丙申は秋の午後を照らすおだやかな太陽のイメージです。

景気について。
「子は繁栄、丑つまづき、寅千里を走る、卯跳ねる、辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる」という十二支と相場のことわざがありますが、株価の推移はその通りではありません。
2012年(壬辰)の年末の日経平均株価は10,395円、翌2013年(癸巳)は16,291円。ここで天井とならずに2014年(甲午)は17,450円とさらに値上がり。今年(乙未)は11月現在で2万円近くまで上がっています。
基本的に木火土金水の五行で火が強いと株は上がるとされています。甲午は甲が木で午が火、木から火にエネルギーが流れて燃え上がり、今年の乙未もその熱が続いているようす。
問題は来年の丙申ですが、丙の火は足元の申(金)を火剋金で剋する方にエネルギーがまわり、株価を上げる力がどこまで残っているか微妙なところです。

さて、人間社会は常に変化しているようでいて、本質はそれほど変わっていません。
60年で六十干支を一通り巡ったら、振り出しに戻る。還暦で赤いちゃんちゃんこを着るのは、もう一度赤ちゃんから生をスタートするようなものだから。

それなら2016年がどうなるかは前回の丙申の年、1956年が参考になります。

1956年は、日本が国際連合に加盟し、映画館新築ブームに湧きました。経済白書は「もはや戦後ではない」と結ばれ、流行語となりました。米国の余剰小麦粉と牛乳が学校給食用に寄付され、日本の伝食が変わるきっかけとなった年です。
アメリカではエルヴィス・プレスリーが一世を風靡し、エジプトがスエズ運河の国有化宣言を行い、第二次中東戦争スエズ戦争)が勃発。ハンガリーでは革命が怒っています。

天干(丙)と地支(申)が相剋関係にある年は、何かときな臭い動きが起こります。2017年の丁酉も丙申と同じく火剋金の相剋で、落ち着かない年が続きそうです。


日ソ共同宣言が出され、国交が回復したのも1956年です。


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