翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

射手座はいつも上機嫌

いつも楽しい時間を共有している天海玉紀さんの中野トナカイでの同僚、maruさん。占い師にしてデザイナー、そしてカレー料理人と多彩な顔を持っています。

西洋占星術ではmaruさんは太陽が魚座、月が射手座です。そして私は太陽が射手座、月が魚座
本場のスパイスを駆使して作り出すインドカレーを日本人に食べさせるmaruさんに対し、日本人のソウルフードであるハウスバーモントカレーフィンランド人に食べさせる私。あまりにもぴったりはまる太陽と月のクロス関係です。

ひょんなきっかけで、maruさんが「双子・射手の会」を中野トナカイで開くことを双子座の玉紀さんから聞きました。
ホロスコープ上で射手座の対角線にある双子座は、常に私のあこがれの対象です。その代表がボブ・ディラン。玉紀さんは太陽・双子と月・牡牛の組み合わせがディラン先生と同じで、いつも私に刺激を与えてくれます。

そんなおもしろそうな会を見逃すわけにはいきません。はりきって出かけました。
太陽星座が射手座の若いお嬢さんたちも参加していて、まるで昔の私を見るかのよう。玉紀さんはいつものスピーディな突っ込みで会を盛り上げます。

知性やコミュニケーションを司る星・水星が守護星である双子座は、玉紀さんのように切れ味のいいトークがふさわしい。
一方、射手座の守護星は拡大の星・木星。にこにこしながら壮大な与太話を広げるのが似合います。

太陽星座による12星座占いは雑誌やテレビの定番ですが、「そんな単純な分類では当たらない」という批判も耳にします。たしかに太陽星座が同じでも、他の惑星の配置によって個性は千差万別です。

同じような批判を受けるのが九星気学。生まれ年による本命星は同じ学年のほとんどが同じ星になり、あまりにも大雑把です。

太陽星座、九星気学の本命星や傾斜宮は、運命を読むというより、運気のバロメーターとして使うのが適切です。
たとえば、遠方やコミュニケーションを象徴する四緑木星や巽宮傾斜が引きこもりになるのは凶。豊穣な大地を司る二黒土星や坤宮傾斜が痩せてぎすぎすしているのはよくないし、反対に六白金星や乾宮傾斜がデブだと運気が低迷します。

太陽星座は人生の目標を示しますから、射手座は「ここではないどこか」への興味を持ち続け、ささいなことを気にせず、楽しい毎日を送ることが開運につながります。
「海外」は射手座のキーワードのひとつですが、物理的に移動しなくても、本や映画、紀行番組で海外に触れたり、歴史や宗教を学ぶのもいいでしょう。maruさんみたいに海外の料理を研究するのも射手座の好奇心を満たします。要は、ちまちました現実生活を超越した視点を持つべきなのです。

保守的なスタイルの結婚には射手座女性はあまり向いていません。でも、楽しく結婚生活を送っている人もたくさんいます。
『機嫌のいい女房は人生の宝である』という女性誌のタイトルを見たことがあります。「うまいことをいうもんだ」と感心しました。調べたら、婦人公論田辺聖子篠田節子の対談でした。
いくら夫に尽くして家事を完璧にやっても、機嫌の悪い妻。あるいは料理は手抜きで掃除が行き届かなくても、いつも上機嫌の妻。後者のほうがいいという夫を見つけさえすれば、射手座女性の結婚は大成功です。

そんなわけで、荒唐無稽なことも口走りましたが、参加者のみなさんが大らかに受け入れてくださり、射手座冥利に尽きるイベントでした。


少年は大志を抱き、射手座は「何があっても大丈夫」という大らかな気持ちを。