3月のヨーガ断食で身に付けた習慣は、食べ過ぎないためには、よく噛んで時間をかけて食べること。
ケネス田中先生がタイで仏教僧として暮らしていた時、托鉢の朝食を30分かけて食べたという話をうかがいました。
友永ヨーガ学院では、減食・復食中のおかゆを20分かけて食べるように指導されました。200ミリリットルのパックの3分の1ですから、おわんにほんの少しです。
普段の生活では、食べることに集中せず、なんとあわただしく食べていることか。
そして、テレビや新聞を見ながら食べたり。最近は家族やカップルでレストランに行っても、各自がスマホを見つめているというシーンもめずらしくなくなりました。せっかくのご馳走も食べた気にならないのでは…。
この本で、食事に向かう姿勢を再び学びました。
- 作者: 小池龍之介
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/01/14
- メディア: 文庫
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食事中に、ストレスになることを考えたり思い出したりすると、そのストレスを癒したいという欲望が、絶えず食欲へと転化し続けるという道理がみられます。普段の生活の中で感じられるストレスは、さまざまな欲望へと分散、転化される回路を持っています。しかしながら食事中は「食べる」「飲む」という手っ取り早い欲望の回路がすぐ目の前にあるために、すべてのストレスが判で押したように食欲に向かって押し寄せることとなるのです。
そして、「これだけで満足できるはず」と思っていた以上に食べてしまうと、自己嫌悪に襲われます。
コントロールのきかない心に対してがっかりすることも、新たなストレスになります。そして、その苦痛を、もっと食べることで解消したい、といったかたちで、欲望がさらに増すのです。
過食や飲酒でストレスをごまかしても、それは一時的なこと。さらに大きなストレスを抱えることになります。
そういえば、あれほど酒飲みだった私ですが、断食中はお酒が飲みたいとはまったく思いませんでした。空腹が先に来て、お酒まで頭が回らなかったのです。
付き合いもあるし、このままずっと禁酒ということはないでしょう。暑い日のビール、スペインやイタリア料理と楽しむワイン、おめでたい時のスパークリングワインは、人生を彩ってくれるすばらしいものだと思います。
もし、また嫌なことを忘れるために食べたり飲むようになったら…。あるいは、おざなりに食事して食べ過ぎて体重が危険水準に達したら…。
通い断食を再びやるしかありません。あの空腹の一週間をまた繰り返すのかと想像しただけで、抑止力になっています。