翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

楽しく生きるためにも、英語は必要

映画『白夜のタンゴ』を観ました。あわただしいムードの年末ではなく、観るなら年初と決めて、渋谷のユーロスペースに出かけました。

実に楽しい映画でした。なつかしいフィンランドの湖と森のシーンに夢中になり、あっというまに時間が過ぎました。
(しかし、観客は私を入れて6人。フィンランドブームといっても、テーマを絞り過ぎた映画だからでしょうか。)

タンゴといえばアルゼンチンですが、カウリスマキ映画にふんだんに使われ、それがまたフィンランドという国にぴったり合っているため、フィンランド発祥と聞いてなるほどと思いました(マリメッコや雑貨好きのお洒落女子のフィンランドとは少し異なります)。

しかしブエノスアイレスの人々にとっては、タンゴがフィンランド発祥なんて、とても聞き捨てならない説です。
「それを言うならマラドーナは日本か?」
「サウナは我々が発明したなんて言わないよ。だからサウナを取るならタンゴは忘れろ」と、さんざんな言い草です。

一方、カウリスマキは「フィンランド人は謙虚だから、歴史上から忘れ去られることに慣れている」といいます。

ブエノスアイレスのタンゴミュージシャン3人がフィンランドを旅して、現地のタンゴに触れる音楽ドキュメントですが、情熱的でノリのいいアルゼンチン人に対して、寡黙で慎重なフィンランド人。喧噪のブエノスアイレスに対して、森と湖の静かなフィンランド。すべてが対照的です。

フィンランド人男性は「女性たちがアルゼンチン人に夢中になってしまうのではないか」、女性は「彼らのいきなり踊りだしたりしたら、付いて行けなくて固まってしまう」と心配になります。

しかし、音楽を通して交流するうちに、3人のミュージシャンはフィンランド人を「ちょっと変だけど愛らしい」と感じるようになります。

スペイン語はまったくわからず、フィンランド語も中野スオミ教会の講座に半年通って挫折した私は、日本語字幕頼みの映画鑑賞でしたが、アルゼンチン人とフィンランド人の会話シーンは英語です。お互いネイティブではないので、シンプルな単語で意思疎通していました。

先日読んだ本を思い出しました。
占い鑑定で若い人の相談を受けることもあるので、参考のために読みました。

こんな話が紹介されています。

就職活動に完全に失敗して、内定ゼロで大学を卒業した男子。アルバイト生活でお金を貯め、フィリピンへ英語留学。TOEICのスコアを350点から600点ちょっとへ上げ、日常会話ができるぐらいの英語力になりました。
そして、インドネシアで就職活動をしたところ、9社を受けて3社内定。その中には準大手の日系の商社も。
結局、インドネシアの企業だけど日本人がオーナーと社長をしている食品商社へ入社。日本から魚と野菜を買い付け、現地のレストランに納入し、日本食のスーパー、自社ブランドの高級食材製造も手がけるように。
給与は円に換算すると日本の半分ですが、物価は3分の1。プールとジムのあるタワーマンション、専用運転手は会社持ちです。

アジアで就職するためには「英語で仕事の意思疎通くらいはできるというのはマスト要因」と筆者は強調しています。

職業生活が終盤にさしかかっている私は、いまさら就職のために英語を学ぶ必要はありませんが、長い余生を退屈しないためにも英語が必要だと思います。
「いや、茶道や華道など純和風の趣味に生きるから英語は関係ない」という人もいるかもしれませんが、日本好きの外国人が興味を持つことだってあるでしょう。

もちろん、英語だけできても、外国人に話す内容がなくては、通り一遍の会話で終わってしまいます。私は「フィンランド」「カウリスマキ」「小津安二郎」「ボブ・ディラン」という特化した興味について、英語で語るたびに、英語を学んできてよかったとしみじみ思います。


一昨年のフィンランド旅行では西部まで足を伸ばしたので森と湖の国だと実感しました。フィンランド人の英語はわかりやすくて、日本人にはとても過ごしやすい国です。