翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

「官」のない命式の生き方

ホリエモンが入所した長野刑務所は食事がおいしいところだそうですが、季節ごとのメニューもなかなか充実しています。

秋なら梨やリンゴといった具合に、いくつか季節のメニューが一日ずつ配置されている。
季節感に関しては、官は抜かりない。正月の餅やクリスマスのケーキは当然のこと、節分の豆や、雛あられなんて、久しぶりに食ったよ…。

こんなふうにホリエモンは「官」という言葉をよく使っていますが、東洋占術でも「官」は重要なキーワードです。

東洋占術の基本は木火土金水の五行。
たとえば自分自身を示すの日干が木行だったら、官にあたるのは金行。樹木や草花は斧やはさみなど金属によって刈られます。
日干が火行だったら、官は水。水をかけると火の勢いは弱まります。以下、土にとっては木(土壌の栄養分が奪われる)。金にとっては火(熱で金属が溶ける)、水にとっては土(川の流れがせき止められる)。

官によって自分の勢いを削がれるわけですから、苦手意識を持つのは当然です。
しかし、官がなければ、木や草は剪定されず伸び放題。火が燃え広がり火事になり、木のない禿山は土砂崩れを起こしやすい。そして、精錬されていないなまくらな金属、勢いのままに流れて氾濫する川。

社会生活にきちんと適応するためには、官は必要であり、課題やルール、上司に置き換えられます。官から与えられた課題をうまくこなせば、出世や名誉が得られます。

占い学校の四柱推命講座では、誕生日から自分の命式を作るのですが、私は自分の命式を見て唖然としました。

官がまったくない!
外からコントロールされるのを嫌い、自由気ままに生きるのが好き。フリーターやニートになりやすい命式でした。

そこで幼稚園の記憶がよみがえります。
親に言いくるめられて入園式には出たものの、毎日通うことになると知り、幼心に自分には絶対に無理だと感じました。

そのうち登園拒否となり、朝になって母が手を引いて幼稚園に連れて行こうとするのですが、道路にしゃがみこんで泣きながら抵抗したのを覚えています。

「いつも機嫌がよく病気ひとつせず、手間のかからない子」だった私のいきなりの豹変に母もとまどったことでしょう。
私にしてみれば、いつもニコニコしていたのは、自分の好きなように過ごせていたから。幼稚園で時間を区切られ、やることを指定されるのはとんでもない苦痛でした。

「幼稚園なら休んでいいけれど、小学校はそうはいかない。日本では法律で子供は学校に行くと決められているから、小学校に行かないなら、おまわりさんにつかまるよ」と母に脅され、しぶしぶ小学校には通うようになり、その後、中学・高校・大学とわりと真面目に通いました。
一番楽しかったのは大学。必修以外は好きな講義とゼミを選べるのもうれしくて、成績が一番よかったのも大学でした。

しかし、生まれつきの命式に官がないのは決定的で、就職はしてみたものの長続きはせず、フリーランスで働くことになりました。
フリーの原稿書きでもちゃんと食べていける収入が得られたのは、雑誌が売れていた時代だったからですが、今は今で新しい働き方があるはずです。
反対に、命式に官が多く、きっちりした組織の中でこそ力を発揮するタイプには厳しい時代かもしれませんが。

命式に官がないのは、弱点のようでいて、フリーランスになるには強みです。
四柱推命の講座で「偏りこそ個性」と習い、大いにうなずきました。

そして、自分にないものには、あこがれを抱きます。
私が修道院とか刑務所に惹かれるのもそのためでしょう。
日頃は自由気ままに生きているからこそ、すべてをコントロールされる環境に身を置きたい。そうやってバランスを取ることが開運につながっていったと思います。

先月、優春翠と吉方取りで訪れた茨城県大洗はアニメの「ガールズ&パンツアー」のご当地。大洗磯前神社にはアニメファン用の絵馬スペースもありました。絵馬に描かれた見事なアニメの中に「働きたくない」の絵馬がもあり大笑いしまいたが、こういう人こそ、やりたいものが見つかったら人一倍の馬力を発揮するものです。
「働きたくない」で思い出すのがニートのphaさん。今はあれこれ活動中でニートを卒業したようですが、学校の授業は苦痛でたまらなかったけれど、ゲーム感覚で受験勉強をしたら京大に受かったという話は痛快です。