翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

水野南北の節食開運術

江戸時代の人相の大家、水野南北は単に顔を観て運気を判断するだけでなく、食事を通して開運する方法も提唱しました。

南北自身、人相観になる前に別の人相観に「あと1年しか生きられない剣難の相」と鑑定され、出家を試みたことがあります。
よほどの悪相だったのでしょう、住職は断る代わりに「1年間、麦と大豆だけの食事で過ごす」という入門の条件を出します。
南北の意志は強く、働きながら1年間麦と大豆だけで暮らします。

1年後、寺に向かう前に再び人相観を訪ねると、剣難の相は消えていました。麦と大豆だけの食事を続けたことで人相が変わったのです。
出家の必要がなくなった南北は自らも観相家を志します。

南北は生涯、粗食を貫きました。
主食は麦飯で副食は一汁一菜。酒は一日一合(禁酒じゃないのがうれしいところです)。

粗食により吉相に転じた南北とは反対に、吉相を持って生まれてきても必要以上に食べ過ぎると凶相となるそうです。身の程以上の美食家も凶。

「お金持ちほど質素」と言われますが、自分の生活水準より低い粗食をしている人は徐々に運気が上がっていくと南北は説いています。

しかし、今の日本では粗食のほうがお金がかかるような気がします。
新宿でランチを食べる機会があったのですが、マクロビのレストランはランチでも平気で3000円以上かかります。
その一方で、ワンコインランチも街中にあふれています。牛丼やハンバーガーなど「これで利益が出るの?」と思うぐらい安い価格で外食できる世の中です。

断食に興味があり、伊豆高原のやすらぎの里で高原館の3泊4日、本館の1週間コースにも行きました。相部屋で1泊1万5000円から。プリンスホテルの週末断食プランも体験しましたが1泊2万円以上しました。
「食事も出ないのに、どうしてそんなに高いの?」と聞かれるのですが、断食は回復食が重要です。
断食明けに高カロリーのものを食べてしまうと吸収率が高く逆効果。だからこそ、回復食は量は少なくても素材にこだわり、手間をかけたメニューでなくてはならないのです。

やすらぎの里の回復食の豆腐は、醤油をかけず、そのままいただきます。豆腐自体がこれほどおいしいものだったとは。断食で味覚が鋭くなっているのに加え、上質な豆腐だからこその体験です。スーパーの特売豆腐は断食の回復食にはなりえません。

やすらぎの里に同行した友人は車を運転して来たのですが、駐車場の車が高級外車ばかりなのにびっくりしたそうです。

ある程度のゆとりがないと、専門施設で断食を体験しようという気持ちにはなれないのでしょう。極端な話、明日の食事にも事欠くほど窮乏した人がわざわざ断食をやるはずはありません。

リッチな人は意識的に節食して吉相となり、ますますリッチに。
貧しい人は安売りの高カロリー食で凶相となり、ますます貧しく。
貧しさから抜け出すには、まず食生活を見直したいものです。
八百屋さんに行けば、旬の野菜が安価に手に入ります。おかずをすべて手作りするのが大変なら、せめてお味噌汁だけでも手作りするなど、できるところから始めると、徐々に開運の道が開けていきます。


いつも野菜を買う八百屋さんに、レタスと豆のいう名の2匹の猫がいます。いちじくの箱の中で寝ている猫のレタス。思わず買って帰りたくなりました。