翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

学ぶことで、つながりが生まれる

昨年8月の阿佐ヶ谷パールセンター七夕祭りの占いイベントでご一緒した天海玉紀先生。
年をとってから友達を作るのはむずかしいものですが、七夕イベントのおかげで、年齢がほぼ一回り下の玉紀先生とすっかり意気投合しました。

先日は夕方に待ち合わせして、ビールを飲みながら占い談義。
寒くて天気の悪い夜だったので、バーには私たち以外は男性のおひとり様客がちょっと立ち寄っただけ。
話が弾んで、適当に食べ物を頼み、ビールをおかわりし、途中にコーヒーやミントティーも挟みながら、ふと気がついたら11時すぎでした。
お店の人はあきれているかもしれないと思ったのですが、雨が降り始めたのでサービスとしてチーズやハムが出てきて、帰りには傘の心配までしてもらいました。

それにしても、話しても話してもネタが尽きない。
優春翠と会うときもそうなのですが、占いという共通のテーマがあると、自分が学んだことや疑問に思うことを投げかけると、思いもかけなかった返球がきたり、新たな発見があり、いつまでも会話を続けていきたくなるのです。

玉紀先生は、鍼灸師としてのキャリアを持っています。
私自身がライターをずっとやっていることもあり、占い師オンリーという人より、他に専門職の経験がある人のほうが気が合います。
そして、西洋占星術のお話が聞けるのがまた楽しい。
ライターとして主要5惑星12星座の原稿は何度も書いてきましたが、個人のチャートを深く分析することまでは学んでいないので、玉紀先生の一言一言が私にとっては新しい知識となっていきます。
そして東洋の命術は私が四柱推命を学んでいるのに対して、玉紀先生の専門は算命学。ルーツは同じだけど、見方の違いがまた興味深い。

老後のために、ある程度のお金は必要ですが、お金だけあっても退屈です。
長い人生を楽しく過ごすのは、こういう人間関係があってこそ。ネットを活用して、人とつながるというのが、今の時代のスタイルなんでしょうけど、実際に顔を合わせたときに会話が途切れてしまうような人とつながっても、あまり意味がありません。

ライター業のかたわら占い学校に入って、次々と学びたい占術が出てきて、同じ占術でも違う先生の講座も受けたくなり、延々と6年ほど通いました。
そこで身につけたことは、ライターの仕事の専門分野としてしっかり役立っているのに加え、一生の趣味となりました。易者の世界では、何十年学んでも易を学び尽くせないと言われていますし、私はウィルヘルムによる易経のドイツ語訳を英語にしたテキストも少しずつ読んでいるので、教材には事欠きません。

そして、うれしいおまけが、占いの勉強を通して、こうした深い人間関係ができたことです。

婚活のために、合コンに出たり結婚情報サービスに入会するのもいいのですが、趣味を通じて人と交流するのも、結婚への近道になるのではないでしょうか。
そんな話を優春翠にしたら「それがむずかしい人も多い。自分をわかっていないから」とのこと。
たとえば「お金持ちの男の人がたくさんやっているから」と、たいして興味もないゴルフを始めたからといっても、うまくいかないでしょう。楽しそうなふりをしても、本当にゴルフが好きな男性からしたら、下心が見え見えです。

中には「そんなことを言われても、自分が何を好きなのかわからない」という人もいます。
情報収集のためにネットを活用すればいいし、アナログ派なら、人に聞いたり本屋さんに行けば何か見つかるかもしれません。
たとえ婚活のターゲットとなる人がすぐに見つからなくても、そこで会った人との知り合いが婚活中で、紹介してもらえることだってあるでしょう。

「新しいところに顔を出して、世代が違う人ばかりだと、浮いてしまう」という不安。
確かに、私もそう感じていました。でも、1学年違うだけで先輩・後輩となる中学生や高校生じゃあるまいし、社会に出てからは実年齢が持つ意味はそう大きくありません。
変化のスピードが速い時代だからこそ、若い人が教えてくれることはたくさんあるし、古い世代からも少しは伝えることだってあるはずです。「年が離れているから話が合わない」なんていう頭の固い人とは、無理につきあわなくてもいいじゃないかと思います。

こう書いていると、いかにも私がたくさんの友達を持っているみたいですが、交友関係は狭いほうです。
共通点があまりない人と如才なくおつきあいできる対人スキルを持っていないので、初めての人と話すのは苦手です。
でも、同じ講座に出たり、ブログやソーシャルネットをやっている人なら共通の話題を見つけるのも簡単です。
その一方、ネットの書き込みを読んで「この人とは合わないから、距離を置いたほうがいい」という判断もできます。

テクノロジーのおかげで、新しいつながりを作るハードルがぐっと低くなったのですから、どんどん楽しみましょう!


ご縁を司る出雲大社本殿の後ろにあるスサノオ社。この裏側がパワースポットだと玉紀先生に教えてもらいました。次回はぜひ裏側に回ってみなくては。