翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

幸運とは、準備と機会が出会うこと

東洋占術では、年の切り替わりは立春ですから、1月丑の月は旧年中です。
しかし、新年の甲午(きのえうま)の気は徐々に満ちてきています。

占い原稿を書くときに、年や月の切り替わりがカレンダー通りではないので、頭を悩ませます。
某著名占い師とそんな打ち合わせをしていたら、元日から立春までの間はリレー競技の「バトンゾーン」というたとえが出てきました。
1月は前の年といっても、世間一般は新年ムードで主役は次の走者。癸巳はまだバトンを持って走っていますが、甲午が待ち構えています。そして、甲午はやたらと足が速いイメージ。甲(木行)から午(火行)へエネルギーが流れ、スタミナもあります。だから癸巳の手からさっさとバトンを奪って走り出しかねません。馬は馬でもとんでもない暴れ馬ということを昨年末に書きました。

2014年は60年に一度の甲午の年
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20131124/1385256357

四柱推命では、個人の命式によって、木火土金水の五行のうちどれが幸運をもたらし、どれが不運をもたらすかを判断します。火を喜ぶ命式なら、火を消してしまう水を忌むし、反対に水を喜ぶ人は火を忌みます。

2014年は火を喜ぶ人にとっては、飛躍するための絶好の機会が訪れるでしょう。
では、そんな命式の人が全員開運するかというと、そうでもありません。たいしたことのなかった一年で終わる人も多いのです。
なぜなら、機会(opportunity)が巡ってきても、準備(preparation)していなかったら、機会は目の前を素通りしていくからです。

元ネタはアメリカの司会者、オプラ・ウインフリーの名言。
Luck is a matter of preparation meeting opportunity.
幸運とは、準備と機会が出会うこと。

占い師が告げられるのは、いつ機会が巡ってくるかのタイミングです。それを幸運という形にできるかどうかは、本人の準備次第。
しかし世の中には、占い師に相談するだけで、良縁に恵まれたり、仕事がうまくいくと考えている人もいます。
占い師は魔法使いではないので、「この時期に向けてこんな準備をするといい」というアドバイスならできますが、準備そのものを肩代わりすることはできません。

「宝くじを当てる」という女性週刊誌の連載を数年間ほど担当したことがあります。
働いていない女性の場合、金運というと宝くじを連想するのでしょう。タイトルには「宝くじ」が入っていますが、全般的な運気アップのためのヒントを紹介していました。

そんな記事を書いていたくせに、私は宝くじを買いません。
「当たらないから」ではなく「当たるのが怖い」からです。
連載は時折、宝くじで高額当せんした人の取材記事となるのですが、気が大きくなって散財して自己破産、親戚からたかられ子供は仕事を辞めて一家崩壊というケースもいました。いきなり大金を手にして平穏に暮らすのはかなりむずかしいのです。

宝くじの高額当せんは、ほとんどの人にとって、準備が整っていないのに、機会が巡ってきたようなもの。
私だって、何千万や億単位のお金をいきなり手にしたら、まともな人生を送れる自信がありません。

宝くじは情報弱者からの搾取と揶揄されていますが、「自分が大金を手にしたらどうするか」という思考実験としてはおもしろいと思います。私は宝くじ原稿を書くことで、自分の運の器を思い知らされました。

つまるところ、幸運な人とは、自分の器に応じた準備をして、しっかりと機会をものにしている人です。「ちゃんと準備している」と思い込んでいても、自分に合っていなかったら、幸運にはつながりません。


ヘルシンキの空港で買ったアルヴァ・アアルトの花瓶に花を飾ってみました。湖をイメージした曲線形です。