翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

化学反応で生じる新通貨

このブログで何度も書いていますが、あらゆる運は人との出会いによってもたらされます。

西に黄色を置いても一歩も外に出ず、誰とも出会わないで過ごしては、金運は上がりようもありません。
「いや、引きこもりでもネットを使って儲けられる」という反論があるかもしれませんが、ネットの向こう側にはリアルな人間がいるわけです。

今年一年、カウチサーフィンやこのブログを通して、新しい出会いがたくさんありました。
ネットのない時代には、想像もできなかった出会い方です。
もちろん、ネットとは関係なく仕事や趣味での出会いもありました。

深く影響を受けたり、幸運をもたらしてくれた出会いもあれば、単に名刺交換をして終わりという人もいます。

keisukeさんがブログを語るときに「化学反応」という言葉をよく使っていました。
http://sakak.hatenablog.com/entry/2013/01/25/232951

そこで、このユングの言葉を思い出したのです。
The meeting of two personalities is like the contact of two chemical substances:
if there is any reaction, both are transformed.
二つの人格の出会いは化学物質の接触のようなものだ。
なんらかの反応があれば両者とも変化する。

英語で「相性がいい」は、have good chemistry
単になごやかに過ごすだけなら、get along with someone。
この二つは、かなり違います。
出会っても、化学反応が起こる場合と起こらない場合があります。

カウチサーフィンと、Airbnb(エアビーアンドビー)は、並列で語られることが多いのですが、私にとってはまったく異なるものです。
宿泊料という形でお金を受け取ることで関係が完結し、化学反応が起こりにくいからです。

もちろん、ホテル宿泊に比べれば、エアビーアンドビーで現地の人との交流は深まりますし、マッチングを重視しているところはカウチサーフィンと同じです。

でも私からすると、カウチサーフィンとエアビーアンドビーは、本当の友達と1時間いくらのレンタル友達ぐらい違います。
手料理を食べてもらい、布団を敷いてあげる。外で一緒にお茶や食事をするだけでは、表面的な会話を交わして終わりがちですが、自宅なので、時間はたっぷりあります。私は一泊だけのホストはしません。「お互いのことを理解するのには、一泊では短すぎます」とカウチサーフィンのプロフィールに明記しています。二泊もすれば、我が家から旅立つときは、すっかり旧知の仲に。日本を発つ最後の日にまたホストしてサヨナラパーティを開けば、名残惜しくてたまらなくなります。

ここに書いているのは、あくまでも私のカウチサーフィンのやり方です。もっとライトな形でカウチサーフィンを楽しんでいる方、エアビーアンドビーで外国人旅行者と有意義な交流をしている方もいらっしゃるでしょう。試行錯誤しながら自分が満足できるスタイルを見つけるのがベストです。

カウチサーフィンはお金が介在しないのですが、東京で泊めたサーファーにフィンランドで泊めてもらったので、結果的にお金をやりとりしたのと同じとも言えます。
フィンランドで夏の別荘にホームステイしたという話を聞いたのですが、2食付きで1泊100ユーロ以上と、かなりのお値段です。
2週間のフィンランド旅行は、フィンエアーのチケットがサーチャージ込みで往復約13万円(節約するなら、11万円ほどで買えたのですが、非常口前の足が伸ばせる席を選びました)。そして、宿泊費は初日と最終日のホテルぐらいで、かなり安く済みました。
それに、一人旅の安心感がまったく違いました。フィンランドは安全な国ですから盗難はめったに起こりませんが、万一、パスポートや現金、クレジットカードをすべて紛失したとしても、パスポート再発行まで泊めてくれて、お金も貸してくれそうな人が何人もいるのは、最高の保険でした。

善意の交換であるカウチサーフィンを結果的に打算で利用した形になってしまいましたが、当初はフィンランド旅行の具体的な計画は立ててなかったので、純粋な気持ちでホストしていたのです。
それに、東京でホストしてあげても、化学反応が起きなければ、その人とはもう会うつもりはありません。「泊めてあげたのだから、私も泊めて」と押しかけても、ちっとも楽しくないでしょう。

カウチサーフィンの化学反応により、円やユーロではない、新しい通貨が生じました。まるで錬金術です。換金も投資もできないけれど、確実に人生を豊かにしてくれる通貨です。
来年もまた、この通貨をやりとりしていきたいものです。


タンペレ郊外、湖畔の別荘のサウナ。扉には白樺の若枝。これで体を叩くと血行がよくなります。しばらくサウナに入ったら、湖で泳ぎ、またサウナへ。となりの別荘と100メートル以上離れているので、素っ裸のまま出入りしました。
フィンランド人にとって、サウナは神聖な場所なので音楽などはかけません。アンネが日本に来て最もカルチャーショックを受けたのは、健康ランドのサウナにテレビが設置されていたことだそうです。
男女別々に利用します。それでも、大半の外国人は同性であっても人前で裸になるのに抵抗があり、アンネ曰く「一緒にサウナを楽しめるのは日本人だけ」。