翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

「死神」に導かれた旅

タロットで「死神」のカードが出ると、ほとんどの人がぎょっとします。

たとえばウエイト・スミス版では、白い馬に乗った黒い死神。いかにも不吉なイメージです。

伊泉龍一先生のタロット講座での、死神についての解説。
「死神は冬のイメージ。寒いのが嫌でも、季節が巡れば必ず冬が来る。死も同じ。いつか冬(死)が来る。避けることはできない」

婚活中のお嬢さんを鑑定して「死神」が出たら、私はこう言います。
「今のままの状態を保って、結婚したいと思っていませんか? 手放す覚悟がないと、結婚という新しい生活は始まりません」

白無垢は婚礼衣装でもあると同時に、経帷子(きょうかたびら)であり、切腹の時に身につけるものでした。
昔の女性にとって、他家に嫁ぐということは、生まれ育った家の娘である自分をいったん殺すほどの覚悟が必要だったのです。

今はそこまでの覚悟は必要ないでしょうが、実家暮らしで家事は母親まかせというお嬢さんにとっての結婚は、料理や洗濯すべて自分でやらなくてはならないということです。
一人暮らしをしていたとしても、結婚生活となると自分のスタイルだけで押し通せないことがたくさん出てきます。
独身時代の生活をそのまま続けられる結婚は、よほどのレアケースでしょう。

死神は「時」でもあるのです。
だから、ずっと死んだままではなく、死の次は再生です。冬の次に春がめぐってくるように。

人生で与えられた時間は限りがあるから、新しいことを始めるためには、古いものを手放さなくていけない。
一時的には、つらいことかもしれないけれど、受け入れるしかありません。


右側がウエイト・スミス版の「死神」。左側のハロウィン・タロットでは、死神がジョウロで植物に水をやるポジティブなイメージに転換されています。

日本酒にも「死神」というお酒があります。
親友の優春翠の実家がある島根県に遊びに行ったとき、道の駅で見つけて、インパクトのあるネーミングにびっくりしました。
二度目は、地元の居酒屋。
婚活中のお嬢さんたちとの飲み会だったのですが、死神に導かれて島根の話をしたところ、参加者全員が「行きたい」と口を揃えます。
酒の席での与太話かと思ったのですが、実現しました。

というわけで今週は島根を旅して、優春翠の故郷の川本町を満喫して、今日、東京に戻ってきました。

もちろん、「死神」を飲みました。