翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

フィンランド人に学ぶ戊(つちのえ)の生き方

フィンランドは、緯度の高い国ですから夏と冬で昼間の長さがまったく違います。

夏至のお祭りでは、ほとんど太陽が沈まないまま朝になるので、酒豪は延々と飲み続けるとか。一方、冬は日照時間が短く、うつ病になる人も多いそうです。

東洋占術では、陰陽五行の旺相死囚休というサイクルが季節であり運気の流れであると考えます。
季節の違いがそれほどはっきりしているフィンランド人は、日本人より東洋占術が当てはまるのではないでしょうか。
今回の旅行でお世話になった人たちの誕生日を聞き出し、四柱推命の命式を立ててみると、日本人よりぴったり合うことが多かったのです。

私の学んだ四柱推命では、日干を自分とみなし、命式を風景画のようにみます。

最初にホストしてもらった編集者のエリカの生活にあこがれたのは、エリカと私の日干は同じ戊(つちのえ)だから。
戊は自然界では山。きちんと積み上げていくことが開運につながります。
エリカの山はいかにも手入れが行き届いた名山です。

(ご自分の風景が知りたい方は、誕生日を入力すれば、命式が出てくる四柱推命のサイトがたくさんあります。
 翡翠輝子の占いコンテンツの無料メニューでも季節と風景がわかります。)
http://charge.fortune.yahoo.co.jp/zap/hisui_zap/

そしてもう一人、見習うべき戊(つちのえ)が、ユハナ君。私よりずっと年下なのですが、万事に行き届いています。

ガイドブックに縛られない旅
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20130421/1366504611
ユハナ君に学ぶ英語表現
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20130425/1366849683

東京でユハナ君をホストして、次はヘルシンキのユハナ君にホストしてもらってもよかったのですが、さすがに独身男性のフラットに泊まるのは過激なので遠慮しました。
週末はエリカやアンナが計画を立ててくれたので、会えるのは平日しかなく、ノーラも交えてランチし、食事後にノーラの友人が働く広告代理店を見学することになりました。

こうした連絡はフィンランドに出発する1ヶ月前ぐらいからフェイスブックのメールでやりとりしていました。
パッケージツアーのようにスケジュールがぴっしり決められた旅行はつまらないものですが、現地で人と会うのなら、早めに連絡して都合を聞いておくべきだと思ったのです。こちらは自由な旅人でも、先方はフルタイムで働いているのですから。

ユハナ君は公的な金融機関で翻訳者として働いています。
「ごめんね、ランチの予定の日にエストニア出張が入ったんだ」というメールが入りました。
前日なら大丈夫というので、予定を変更しました。

待ち合わせは、レニングラードカウボーイズの像の下。メンバーの一人、サッケ・ヤルヴェンパーが内装を手がけたレストランZETORの前に、リーゼント姿の像があるのです。
実は、前の週にもここでスザンヌと待ち合わせていたら、偶然、ユハナ君が通りかかったのです。
ヘルシンキは大きな街ではないので、こういうことはよくあるそうですが、"It's a small world!"というフレーズをこれほどリアルに使ったことはありません。「じゃあ来週、楽しみにしているから!」と別れましたが、エストニア出張前日で忙しくないのだろうか。

そして約束の日。
ランチがおいしいと評判のカフェに連れていってもらい、ユハナ君がご馳走してくれました。
そしてヘルシンキ大学の建物ツアーへ。ユハナ君があらかじめ調べてくれていたのです。ガイドはフィンランド語だったのですが、ユハナ君が専属通訳として英語に訳してくれました。
ユハナ君が「かもめ食堂に行ってみたい」というので、こんどは私がコーヒーをご馳走しました。

エリカの出版社やアンネの新聞社を訪れ、翌日はノーラと広告代理店に行くという話をすると「そんなにオフィスに興味があるなら、僕が働いているところにも来る?」とのこと。
もちろん!
「日本人が金融の機密書類を盗んだらどうするの?」なんてジョークを口にしつつ、公的機関なのに本当に大丈夫なんだろうかと思いました。
しかも、ユハナ君とランチして、ヘルシンキ大学に行き、かもめ食堂でお茶を飲み、時刻は5時を回っています。
結局、午後はまったく働いていないんじゃないか! 上司に叱られたらどうするんだろう。

ユハナ君のオフィスに着くとそんな心配はすべて吹っ飛びました。
フィンランド人のオフィスワーカーは4時で仕事を終わらせますから、オフィスは無人でした。
ユハナ君の仕事場は、8畳ほどある個室です。まるで社長室のよう。
「これ、本当にあなたのオフィス?」と聞いてしまいましたが、ちゃんと名札もかかっています。
弱冠29歳でこれほどのスペースが与えられるとは、ユハナ君、どれほど優秀なんだ。

ユハナ君と過ごした午後を思い出すたびに、あれこそ戊(つちのえ)、陽の土のあるべき姿だったと思います。
実力を蓄え、積み上げて山を高くする。人には誠実に接し、予定変更があっても入念に準備して、備える。出張前日なのに、私のために午後はまるまる休みを取ってくれていたのですから。
同じ戊のエリカが編集の仕事と家庭をしっかりと積み上げているのと同じです。

そして五行の木は春、火は夏、金は秋、水は冬と四季を司りますが、土は土用、すなわち季節の変わり目です。エネルギーが混沌とする時期ですから、土の五行を持つ人は、自己管理が重要なのです。

エリカやユハナ君のように、立派な戊を目指します。


待ち合わせはレニングラードカウボーイズの像の下で。


かもめ食堂の正式な名前はカハヴィラ・スオミ。日本料理ではなくフィンランド料理を出すカフェレストランです。