翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

外側はインド、二枚目は中国、その下は日本、西洋。さらに内側は…

今月から、仏教聖典を初歩英語で学ぶ講座に出ることにしました。

フィンランドでとても世話になったアンネは、来年また日本に来る予定。四国の歩き遍路の体験が強烈だったようで、またチャレンジしたいと言ってます。


d.hatena.ne.jp


アンネを東京でホストした時、「地蔵ってどういう意味?」などと質問され、答えに窮しました。
日本人の宗教観を説明するのもむずかしい。

そんなわけで、外国人僧侶のお三方による仏教伝道協会のシンポジウムに出たのですが、いただいた資料の中にケネス・タナカ師によるBuddhism Through English講座の案内が入っていたのです。
まるで、天から「この講座で学びなさい」とメッセージが降ってきたようなものです。

ケネス・タナカ師は、スタンフォード大学を卒業後、東京大学大学院で修士課程修了、カリフォルニア大学バークレー校博士課程修了。
シンポジウムでは明晰な話し方をなさり、教えるのがとても上手そうな印象を持ちました。

その予感は当たり、一方的な講義ではなく、受講者同士がペアになって話し合って発表したり、映像を見るなど、めりはりのある展開でした。

ケネス・タナカ師の禅宗の尼僧、ジホウ・サージェント師へのインタビューも講座の題材となりました。

僧と尼僧の衣装についてのジホウ師の説明が、とても興味深いものでした。

Our robes, interestingly, I think, are a commentary on the history of Buddhism in its passage from India to Japan and then to the West.

おもしろいことに、私たちの服は、インドから日本、さらに西洋へと伝わった仏教の歴史が刻まれているようなものだと思うんです。

Indian outside, then Chinese on the second layer, and then under that, you can't really see it, Japanese Kimono style garment. And those of us who come from West, I think, mostly wear a layer of Western underclothes under that. But, of course, once we get under the skin, we are all the same.

外側はインド風で、次の二枚目は中国風で、そしてその下は、あまりよく見えないでしょうが、日本の着物風な衣を着ています。そして私たちのような西洋の出身者は、たいていこの下にもう一枚西洋式の下着を着ています。でも、さらに内側の心を覗いてみれば、私たちは誰もが同じです。

アキ・カウリスマキ、ヨレ・マルヤランタを通してフィンランドを好きになり、親しくなったフィンランド人に日本のことをもっと深く伝えたくなり、英語や仏教を学ぶ。
ずいぶん迷走しているかのようですが、国を超えてわかりあえるものを探す道筋を進んでいるつもりです。


アンネの家のダイニングテーブルには、仏像が鎮座していました。その前で飲んだセイナヨキの地ビールのおいしかったこと。