翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

カウチサーフィンで運気を貯金する

昨年の5月にカウチサーフィンでお世話したイギリス人紳士からメールが来ました。このときはカウチは提供していなくて、「コーヒーのみ」のステータスでした。「日本的な体験を」というリクエストだったので、中学校対抗の剣道大会にご案内し、帰国前日の夜にはタロットバー・アーサで多くの常連さんたちに囲まれ、さよならパーティーとなりました。

カウチサーフィンで英会話レッスン
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20120524/1337812525

私にとっては初めてのカウチサーファーだったし、家に泊めなくても2回会ったことで、とても印象深い体験でした。

その後もイギリス人紳士とは折に触れてメール交換をしているのですが、先日「日本旅行からちょうど1年」というメールが届きました。

イギリス人紳士は50代半ばで仕事からリタイアし、投資生活を送っています。昨年、日本を旅したのは投資先として日本がふさわしいかどうか、自分の目で確かめるためでした。

東日本大震災から1年2ヶ月ほどが過ぎた時期で、東京は落ち着きを取り戻していました。
剣道大会で礼儀正しい中学生剣士の姿を目にし、タロットバー・アーサで常連さんたちとすばらしい時間を過ごし、彼はすっかり日本が気に入りました。

「日本への投資をどう思う?」と質問され、福島原発の後始末もちゃんとできていないし、あまり楽観的なことは口にしませんでした。
でも、イギリス人紳士は投資を始め、大成功。かなりの利益が出たそうです。

「日本を旅してみて、すばらしい国民だと実感したから投資を決断した。あの旅での親切をお返ししたいから、イギリスに来てほしい。あるいは友人が来ないだろうか。たっぷりお礼がしたい」とイギリス人紳士。

フィンランドにハマったのはイギリス人紳士と会った翌月で、この時点ではカウチサーフィンで英会話の練習をしたいと思っていたのです。

ヨレ・マルヤランタに夢中になり、人生は一変しました。
芸能人に入れ込んで人生が変わるなんて、あまりにも軽薄ですが、ヨレ様を好きになることで、視界が広がるような晴れ晴れとした気持ちになったのです。
20年以上働いてきた出版業界では明るい話題は聞かないし、年齢的に肉体も衰える一方です。心弾むことは何もなく、ただ生きていくだけなんかつまらないと悲観的になっていたところに、一筋の光が差し込んだのです。

フィンランド人と知り合うためにカウチサーフィンを活用しようと、仕事場を片付け、客用布団が敷けるようにしました。

3月にホストしたニューオリンズのケネスからも「無事に帰国した」とメールが届きました。
双子の妹、キャサリンとエミリーの高校の卒業式に間に合うように国に戻ると話していたのですが、メールに添付された家族写真を見ると、まるでアメリカの青春ドラマのよう。

「来月からはジョージア州アトランタの病院に内科医として赴任するので、アメリカに来るなら早めに連絡してほしい。それに合わせて休暇を取り、ニューオリンズの家族に紹介し、サザン・ホスピタリティをたっぷり体験させてあげるから」

ケネスの実家のお屋敷のガーデンパーティは、映画『風とともに去りぬ』のようでした。
あの映画を観たのは中学生の頃だったか。同じ地球上にあんなに華やかな世界があるなんてとても信じられませんでした。翌日、近所の神社で夏祭りがあり、私の世界はこの盆踊りか…と絶望的になったものです。

カウチサーフィンを始めたおかげで、イギリスとアメリカに行けば歓迎してくれる人がいる。
今は旅先としてフィンランドしか考えていないけれど、ヘルシンキには私を待っている人が何人もいる。

そう思うと、とても豊かで満ち足りた気持ちになります。
占いの世界では、徳を積んで運気の貯金をせよみたいなことが言われますが、カウチサーフィンで世界各地に運気を貯金しているようなものです。