翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

目的地をはっきりさせると、たどりつく

カウチサーファーを家に泊めますが、観光ガイドはあまりやりません。東京タワーや渋谷のスクランブル交差点に行きたいと思わないし、東京のことをあれこれ聞かれてもうまく説明できないからです。

スザンヌの空手道場、ケネスのカトリック教会のように、おもしろそうなところなら付いていきます。
ケネスとは銀座のミキモトにも行きました。お母さんに頼まれた真珠のネックレスを買うといので、セレブのショッピングはどんなものかと思ったからです。さすがミキモトの店員さんの英語は美しい。ウン十万円のネックレスを何本か見せてもらい「どう思う?」とケネスに感想を求められて困ってしまいました。

フィンランドから来たばかりのマイヤちゃんも一人で外出しました。東京は安全な街だし、道に迷ったとしても、誰かに聞けば教えてもらえるはずです。多くの日本人が熱心に英語を学んでいるのですから。

しかし、マイヤちゃんが言うには「アイ・キャント・スピーク・イングリッシュ」と逃げてしまう日本人がいるそうです。
いきなり西洋人の女の子に「エクスキューズ・ミー」と話しかけられてあわててしまうのか、まちがった英語を話すのが恥ずかしいからでしょうか。

スザンヌやケネスは、どの日本人にも親切にしてもらったといいます。
東京から上海へ飛んだケネスは「日本じゃ誰もが僕を助けようとしてくれたのに、ここじゃ外国人旅行者からうまくお金を巻き上げようという中国人しか近づいてこない。もっと日本に長くいるべきだった」という愚痴メールを送ってきたぐらいです。
旅慣れたスザンヌや医師として多くの患者を診察してきたケネスは、答えてくれそうな人をちゃんと選ぶけれど、無邪気なマイヤちゃんは何も考えずに声をかけているのかもしれません。

そこで翌日、都庁の展望台に行くというマイヤちゃんに「迷ったらこれを見せながら日本人に聞きなさい」と、「新宿 Shinjuku」「東京都庁 Tokyo Metropolitan Government」と書いたメモを渡しました。

効果は抜群で、メモを見せると「英語がしゃべれない」と逃げる人はいなくなくなり、方角を指差して教えてくれる人もいたそうです。

これは人生で進むべき道に迷ったときにも使えるテクニックだと思いました。

「幸せになりたい」と漠然と神様や天に願うのは、マイヤちゃんがやみくもに「エクスキューズ・ミー」と声をかけているのと同じこと。何をもって幸せと感じるかは人によって大きく異なります。自分にとっての幸せの形をしっかり言語化すれば、実現の可能性は高くなります。

「素敵な人と結婚したい」「お金持ちになりたい」ではだめです。あなたにとって素敵な人とはどんな人か、あなたの得意なお金儲けの方法は何か、それを絞らなくてはなりません。

占い師の鑑定を受けるときも、「今後の運勢はどうですか?」よりも「これをやりたいのですが、どうでしょうか?」と質問したほうが、納得できる答えが得られるはずです。


ヘルシンキ中央駅。ほとんどのフィンランド人は英語に不自由しないので道を尋ねるのに困ることはありませんでした。