翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

四角い部屋に丸いテーブル

風水の直居由美里(ユミリー)先生とは、20年近くのおつきあいになります。

最初に取材にうかがった時は、占いの知識のない普通のライターだったので、一からお話を聞いて記事を書きました。

ユミリー先生は、あれよあれよという間に著名になり、「人は住まいから発展する」というのが先生のモットーで、転居するたびにお住まいもグレードアップしていきました。

ユミリー風水の特徴の一つが、曲線の使用です。
四角い部屋に四角い家具はオフィスや勉強部屋など効率を重んじる場所には適していますが、なごやかな人間関係を作りたいリビングルームには不向きです。

東洋占術では天と地の和合を目指しますが、地が四角で象徴されるのに対し、天は丸です。四角と丸を組み合わせることで、運気が活性化します。

ユミリー先生のお宅で見た丸いダイニングテーブルが強く印象に残り、いつかは私もあんなテーブルを置きたいと思いました。

10年ほど前、今の住まいに引っ越して、リビングルームに念願の丸いテーブルを置きました。
売り場に並ぶテーブルのほとんどは長方形か正方形で、イメージに近いテーブルを探すまでけっこう時間がかかりました。そして家具売り場の人に、スペースのゆとりがないと丸いテーブルは置けないとアドバイスされました。空間の使い方が効率的ではないのです。

あまり広いリビングルームではないので、ソファを置くのをあきらめました。その代わり、椅子を座り心地のいいものにして、テーブルでくつろぐことにしました。
カウチサーフィンをやっているけれどカウチ(ソファ)はなく、サーファーには布団に寝てもらいます。

先週、カウチサーフィンで知り合ったキョウコさんがフィンランド人のユハナ君とノーラを囲む食事会を企画したのですが、場所探しに苦労していました。ベジタリアンだからお店が限定されるのです。
しゃぶしゃぶのお店を予約していたらベジタリアンであることが発覚し、急遽、居酒屋に変更して、豆腐なら大丈夫だろうと冷奴を注文したら、かつおぶしがNGだったという話を聞いたことがあります。

「そんなに人数が多くなければ、うちでやれば?」と提案しました。最近、巻き寿司作りの練習をしているので、格好の機会だと思ったのです。

当日は5合分の米を炊き、10本巻きました。
巻き寿司を美しく作るには、海苔の上にいかにご飯を均等に置くかがポイントです。いい加減に置くと、切ったときに具が中央になりません。
料理上手の日本人に出すのには恥ずかしいレベルでも、外国人ならなんとかなると思ったのですが、ヘルシンキで翻訳の仕事をしているユハナ君は来日二度目で日本語も勉強中。「僕も巻き寿司を作るよ」と言われたときは冷や汗が出ました。ノーラはWEBデザイナーです。
ユハナ君はベジタリアンでも卵と乳製品はOKと聞いていたので、具は卵焼き、ほうれん草、にんじん、アボカド、クリームチーズ、ポテトサラダ、キュウリなど。アボカドとクリームチーズの組み合わせが好評でした。

がんもどきをオーブントースターで焼いて出しました。日本人相手なら料理と言えないレベルですが、「これはもともと僧侶の食べ物で、チキンナゲットのフェイクのようなもの」と説明すると、ユハナ君とノーラが神妙なおももちで箸を伸ばします。

参加者は最終的に7人になりましたが、丸テーブルなので椅子を足せば、なんとか座れます。
持ち寄りパーティにしたので、テイクアウトのベジタリアン料理やお酒、お菓子、果物がどっさり集まり、余ったものを進呈されて、かえって儲かってしまい恐縮しました。

お店と違って家なら、時間を気にせず楽しめるし、BGMにレニングラードカウボーイズやヨレ・マルヤランタを流せます。「東京に来てフィンランド語の歌を聴くのは不思議な感覚だ」とユハナ君。

丸いテーブルをみんなで囲んでいると、なるほど、丸い形は和合の象徴だとしみじみ感じました。


ユハナ君とノーラからのお土産。