翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

開運とは、はまり役を演じること

連休中、時間があったのでDVDで映画「薔薇の名前」を観ました。

中世ヨーロッパの修道院を忠実に再現するために、手間隙かけて制作された映画です。本編もさることながらDVD特典映像(ジャン・ジャック・アノー監督の解説)が、とても興味深いものでした。

主役のウィリアム修道士を演じるのはショーン・コネリーですが、アノー監督によると、別の役者にほぼ内定していたそうです。
ショーン・コネリーといえば、007シリーズ。一種の推理小説とはいえ、アカデミックな神学論争も盛り込まれたストーリーにジェームズ・ボンドが登場するのはまずいだろうと監督は考えていました。原作者のウンベルト・エコー側も、主役をショーン・コネリーが演じると聞いて絶句したそうです。

しかし、ショーン・コネリーがウィリアム修道士の台詞を読むのを聞いた監督は「ここにウィリアムがいる!」と直感的に悟ったそうです。

異端と呼ばれることをひたすら恐れる保守的な北イタリアの修道院に、イギリスから新しい風をもたらすウィリアム修道士。幅広い知識と公正な判断力を備え、修道院の閉鎖的な雰囲気を打ち破ります。
原作を読んでいて、あまりの難解さに投げ出しそうになったこともありましたが、自由で大胆なウィリアム修道士の活躍が知りたくて最後まで読み通しました。
そんな英雄的な存在を体現できる役者は、ショーン・コネリー以外に考えられません。

アノー監督が即座にショーン・コネリーを主役に決めたという話は、「風とともに去りぬ」のエピソードも彷彿とさせます。
スカーレット・オハラはあまりにも個性的な役柄ですから、映画化にあたり女優がなかなか決まらないままアトランタの炎上シーンの撮影が始まりました。見学に訪れたヴィヴィアン・リーを見た監督が「スカーレットがここにいる!」と即決したとも言われています。

アメリカ映画では、リメイク不可能なはまり役というのがあり、たとえば「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘプバーン、「カサブランカ」のハンフリー・ボガード」、「ダーティハリー」のクリント・イーストウッドなどが挙げられています。

役者は演技力を上げるために、努力を重ねますが、はまり役に出会えるかどうかは、運としかいいようがありません。
しかし、自分がどんな役に向いているのかを的確に知っておけば、どのオーディションを受けるべきかがわかり、努力が報われる確率は上がるはずです。

そして、これは役者だけでなく、すべての人にもあてはまることだと思います。
がんばっても結果がでないのは、能力がないからではなく、がんばる方向性が違うからかもしれません。

自分は何に向いているかを知るために、占いも助けになります。特に誕生日を元に占う四柱推命、西洋占星術九星気学では、生まれ年の本命星だけでは大雑把ですが、傾斜宮や月盤鑑定を用いると、かなりの部分まで向き不向きがわかります。

たとえば四柱推命で私自身を見ると、専業主婦になっておとなしく家のことだけをして満足するタイプでは決してありません。かといって組織の中で働くにはバランスが悪すぎます。結果的に自由業が向いているわけですが、このことをもっと若くから知っておけば、余計な回り道をしなくて済んだはずです。