伊泉龍一先生のタロット講座を一年間受けて、折りに触れて「タロット大全」をひもときます。
600ページ近い大作なので、一気に読了とはいきませんが、その時々の興味の対象に応じて読み込んでいます。
トート・タロットを生み出したアレスター・クロウリーについても詳しく記述され、20世紀後半のカウンターカルチャー界で熱狂的な支持を受けたとあります。
興味深いのは、ミュージシャンにクロウリーの人気が高いこと。
レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジは熱狂的なクロウリー信者で4枚目のアルバムの裏ジャケットにはタロットカードの隠者が描かれています。
また、オジー・オズボーンには「ミスター・クロウリー」という曲もあるそうです。
そして、ビートルズも「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のジャケットにクロウリーを登場させています。
ちょうど「ビートルズとボブ・ディラン」(中山康樹著、光文社新書)を読んでいるところだったので、サージェント・ペパーズのジャケットにボブ・ディランも登場していることも知りました。
ジャケットに登場する人物は、ジョン、ポール、ジョージとジャケットのデザイナーのピーター・ブレイクらが候補を挙げ、絞り込まれたそうです。リンゴは他のメンバーに一任しました。ディランは「追憶のハイウェイ61」の顔の部分が使われています。
私はパメラ・コールマン・スミスの絵に惹かれてもっぱらウェイト・スミスパックを使っています。お世話になっているタロットバー・アーサのマユー先生はトート・タロット使いですので、いつかタイミングが巡ってくれば、トート・タロットを学ぶかもしれません。
伊泉先生の「タロット大全」には、パメラ・コールマン・スミスと交流のあった人物として、アイルランドの詩人イェイツやイギリスの小説家キャサリン・マンスフィールドなどが挙げられています。イェイツが編纂したアイルランドの民話集やマンスフィールドの短編小説は私の愛読書です。
易やタロットの世界に踏み込むと、世界のあらゆるものがつながっていくような感覚を味わえます。