翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

シンガポールの1ドルコイン

赤道直下の常夏の国、シンガポール旅行から帰ってきました。

カオス的なパワーがある香港に対し、シンガポールは国家が一丸となって繁栄しようという強い意志力を感じさせます。

ゴミのポイ捨てには罰金が課せられ、チューインガムは美観を損ねるので持込禁止。
優秀な国民を増やすために、高学歴女性に出産を奨励し、出産奨励策として、税金免除や公営住宅優先入居なども実施されています。日本でこんな案を出したら、学歴差別だと強い批判を浴びることでしょう。

1980年半ばに、地下鉄MRT建設が始まりましたが、「地下の龍脈を傷つける」と風水師から警告が発せられました。
その解決策として編み出されたのが八角形の1ドルコインだと言われています。

風水的に「8」はとても縁起のいい数字ですし、色も金運を意味するゴールド。国民の手から手へと1ドルコインが流通することで、国家の経済的繁栄へつながっていくと考えたのでしょう。

自然に任せて1ドルコインが流通するのを待つのではなく、人工的な仕掛けもあったのではないでしょうか。

たとえば、シンガポールの地下鉄のチケット。
片道切符であっても、日本のスイカのようなカードを購入するために、1ドルのデポジットが必要です。降車後は再び自動券売機にカードを入れ、1ドルを取り戻さなくてはいけません。この面倒なシステムに戸惑いましたが、「とにかく1ドルコインを流通させたい」という国家の強い意志を感じました。

思いつきで2000円札を発行した日本とは、計画性、統制力のレベルがまったく違うのです。

観光立国を目指すシンガポールではショッピングやグルメなどで観光客に少しでも多くお金を落とさせる仕組みを考えています。

最もストレートにお金を落とさせる仕組みとして選ばれたのがカジノです。
大王製紙の井川前会長もシンガポールのカジノに頻繁に通っていたとか。
2010年にオープンしたマリーナ・ベイ・サンズ。55階建てのホテル三棟が空中庭園によってつながれるという大胆なデザインで、シンガポールの新たなランドマークになっています。ここにも政府公認のカジノがあります。

日本にもカジノを作って経済を活性化しようという声もあります。
しかし、2000円札の流通にも失敗した日本が、シンガポールほど上手にカジノ運営できるのか疑問です。