翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

クレーマーの運気は最悪

人間を相手にするために、常に感情のバランスを常に保っておかなくてはならない感情労働者。窓口の係員、ウエイトレス、デパートの販売員など、できれば気持ちよく接したいものです。

それは、感情労働が大変な仕事だから、いたわりの気持ちを持つということに加え、自分のためでもあるのです。

The best index to a person's character is (a)how he treats people who can't do him any good,and (b)how he treats people who can't fight back.
ある人間の人格を計る最良の指標は、(a)自分にとってなんら役に立たない人にどういった態度を取るか、(b)自分に逆らうことのできない人にどういった態度を取るかである。
アメリカのコラムニスト、アビゲイル・ヴァン・ビュレンの警句です。

感情労働者にどう接するかは、人格を計るだけでなく、運気も計ることができると私は思います。

「金持ち喧嘩せず」という言葉がありますが、運のいい人は、やたらと文句をつけたりしません。もちろん、サービスが不当であったり、ミスがあったのなら、堂々と主張すればいいのですが、事実を冷静に伝えるだけで、鬼の首を取ったかのように相手を責めたりしません。

二年ほど前のNHKラジオの実践ビジネス英語で、飛行機が遅延したとき、航空会社のカウンターでどんな態度を取るべきかを同僚同士で話し合っていました。

You get better service if you can empathize with the harried person standing on the other side of the counter.
カウンターの向こう側にいる多忙な職員に共感したほうが、よりよいサービスを受けられる。

Right. It’s just counterproductive to be aggressive with the counter employees. They’re not personally responsible for your misfortune.
その通り。カウンター職員に攻撃的になっても、逆効果となるだけだ。彼らは、あなたの不運に対して、個人的に何の責任もないのだから。

店頭や空港会社のカウンターで延々とクレームをつける人は、ネガティブな空気を撒き散らしています。
遠巻きに非難の視線を浴びているかもしれないのに、それにも気づかず、いかに大きなダメージを被ったかを一方的にまくしたてる人は、人間関係も良好とはいえないでしょう。冷静な状況判断もできないから、チャンスがきても逃しているかもしれません。

スーパーのレジで働いている人が「携帯電話でしゃべったり、音楽を聞きながら無言でお金やカードを差し出す人がいる。私たちは機械じゃありません」と新聞に投書していました。人を人とも思わないような傲慢な態度でいると、自分が逆の立場になったとき、同じような目に合うものです。

運気のバロメーターとして、感情労働者にどんな態度で接しているかをチェックするのもいい方法です。