翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

ジャーナリズム学部の終焉

NHKラジオ「実践ビジネス英語」は、いつもタイムリーなトピックを教材にしていますが、8月前半のテーマ「Career and Money」は、文筆業者を暗澹とさせる内容でした。

舞台は、グローバル企業のシカゴ本社マーケティング部。
部長の長男は大学生で9月から2年生に進級します。彼が専攻しているのはジャーナリズムですが、ネットを通してニュースが無料に手に入る時代ですから、高い学費をかけて勉強しても、元がとれないのではないかという不安を抱えているというのです。

1964年にバークレイを卒業したサラ・デビッドソンは、コロンビア大学のジャーナリズム専攻大学院へ進学します。
最初の授業の日、いきなり「2時間で記事を1本書く」という課題を与えられ、一人ひとりに自由の女神やラガーディア空港といった取材場所が指定され、カリフォルニアから来たばかりの彼女は市街地図を片手に地下鉄に飛び乗ります。
(サラ・デビッドソン 遙かなるバークレイ 河出書房新社
時代は変わり、いまやアメリカのジャーナリズム学部は存亡の危機にあるわけです。

ジャーナリズムというほど硬派ではありませんが、私は取材をして原稿を書き、それが活字になることで収入を得てきました。最近は占い原稿の比率が大きくなってきましたが、自分の原稿ではなく他の先生を取材して記事にすることもあります。

鑑定をしていると、時々編集やライター志望の若い人が来られることがあります。四柱推命で特性を探り向いているかどうかを見ることができますが、その前に、編集文筆業が食べていける職業なのかどうかと、占い師ではなくライターの先輩として考え込んでしまいます。

東洋占術は、「財」という言葉がよく出てくるように、食べていけるかいけないかという身もふたもないことを占います。
ある才能を持っているだけではだめで、それをうまくお金にすることができるかが問題です。
たとえば「手先が器用」という才能は、江戸時代なら裁縫や畳職人、指物師など比較的簡単に職業として成り立っていたでしょう。でも現在は、ほとんどの製品は工場で生産されますから、ニーズのあるジャンルを選ぶ必要があります。

私は「文章を書く」才能を換金してきたわけですが、20年前の東京なら、自由業として十分に食べていけました。

ラーメン店を一日に数軒回って味を書き分けるか、脳外科の手術に10時間ぶっ通しで立ち会ってルポを書くとか、ジャンルを選ばなければ、次々と仕事はあり、勤めているのと遜色ないほどの収入を得ることができました。

その後の経済不況とネットへの以降により、昔ほど安易に原稿料を稼ぐ時代ではなくなりました。グルメブログの台頭により、グルメライターという職業はかなり厳しくなっています。どういう媒体に原稿を書くかを注意深く選んでいかなくてはいけませんし、その前に媒体自体が減ってきています。

果たして私の命式のどこをチェックすれば、経済的サバイバルのために経済力の推移を読み取ることができるか。これこそ生きた教材です。