翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

数字の恋の物語

NHK教育テレビで朝6時55分から放映される「0655」。
猫の写真、犬の写真のコーナーが好きで毎日見ています。(早起きは苦手で録画のため、「一日のはじまりをつくる」という番組の趣旨には反していますが…)

おはようソングというコーナーがあり、「数字の恋の物語」という歌が流れました。
偶数の国の王女2と奇数の国の王子7が恋に落ちるというストーリー。

易者ならピンとくるでしょう。
易数2は兌(だ)、易数7は艮(ごん)、二つを重ねれば、沢山咸(たくざんかん)。少女と少年の恋の卦となります。

歌の設定では、偶数の国と奇数の国は対立状態にあるので、二人の恋は認められません。でも、異なるバックグラウンドの二人が結婚することで国が発展するということで、ついにはハッピーエンドとなります。

兌と艮を重ねる順序を逆にすると、山沢損(さんたくそん)。
「損」とつくので、悪い卦のようなイメージがありますが、雑卦伝には「損益は盛衰の始めなり」とあります。一見、損したようでも損のままで終わらず、益に転じます。
そして、国を治めるために民の所得を税という形で上に納めるという意味もあり、国家を司る者の心得も説いています。
王子と王女が結婚して、やがて国王と女王になるという暗示でしょうか?

筮竹や八面体のサイコロが手元にないときは、目に入ったものを数字に置き換えて易を立てるという手法がありますが、こうした数字をテーマにした歌だと、ストレートの易の卦と結びつきます。
森羅万象は1から8までの数字で表されるという易の思想を改めてかみしめた歌でした。