翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えていましたが、2019年3月で卒業。フィンランドが大好き。

読書

蜃気楼の国に生きる ガルシア・マルケス『百年の孤独』

台風到来の日よりも、各地の被害が報じられるその後の日々のほうがいたたまれない気持ちになります。 ガルシア・マルケスの『百年の孤独』を手に取りました。降り続いて止まない雨からの連想です。再読にもかかわらず一気に読了。昼前から読み始め、休息も挟…

カディスの赤い酒

スペイン7泊の旅。 マドリードを基点にスペイン鉄道で回ります。夫は風車の村、カンポ・デ・クリプターナで20年前にデジカメで写真を撮った子供たちに再会したいというので、ここは外せません。 そうなるとあと行ける街は2つぐらい。 バルセロナはオーバー…

「水のような心」と「サルの頭」

意志力が弱い。 深酒はやめようと何度も決意したのに、二日酔いで目覚める朝。 そして、ずるずる先延ばししている案件のリストを見るたびに、意志力の欠如にうんざりします。 意志力関係の本の大元。 WILLPOWER 意志力の科学 作者: ロイ・バウマイスター,ジ…

3番目の扉はどこにある?

「成功への抜け道」という占い師のアンチョコのような惹句に引かれてこの本を読みました。 サードドア: 精神的資産のふやし方 作者: アレックスバナヤン,Alex Banayan,大田黒奉之 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2019/08/23 メディア: 単行本 この…

おごれるエリザベスと鬼怒川温泉の廃墟

NHKのEテレ「100分de名著」、録画がかなり溜まっているので少しずつ観ています。 日本史が苦手でも『平家物語』の回ははとてもおもしろく、ためになりました。 解説と朗読の両方を担当するのは能楽師の安田登氏。 「諸行無常」、「栄枯盛衰」は仏教を学…

40歳のスケーターと創造性

バンコクでの瞑想体験からの連想でエリザベス・ギルバートの『食べて、祈って、恋をして』を再読しています。 そして、エリザベス・ギルバートはは創造性についての本も出ていことを知りました。 彼女のTED Talkはとてもおもしろかったから、活字でも読んで…

食と金が人生を左右する

『ヒルビリー・エレジー』は、トランプ大統領を支持する地方の白人労働者を描いた本としてアメリカでベストセラーになりました。 日本人の私は運命論の書として興味深く読みました。 bob0524.hatenablog.com 悲惨な家庭環境で育ち、高校を中退しかけた若者が…

運命論の書として読む『ヒルビリー・エレジー』

無名の作家の回想録でありながら、ベストセラーになった『ヒルビリー・エレジー』。 ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち 作者: J.D.ヴァンス,関根光宏,山田文 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2017/03/15 メディア: 単行本(ソフ…

生き延びるための物語

アガタ・クリストフの三部作『悪童日記』『ふたりの証拠』『第三の嘘』を一気に再読しました。 悪童日記 (ハヤカワepi文庫) 作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2001/05/01 メディア: 文庫 購入: 100人 クリッ…

アガサ・クリスティの理想の一日

3年間、教師として務めた日本語学校の休職を決めて、ゆとりのある生活が送れそうです。 思い出すのは、アガサ・クリスティの自伝に書かれていた若い頃の彼女の理想の一日。 アガサ・クリスティー自伝〈上〉 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 作者: アガサク…

人にはどれほどの承認がいるか

この3年間、かなりのエネルギーを注いで続けてきた日本語教師の仕事。 母の四十九日法要に向かう新幹線で休職を決めました。 bob0524.hatenablog.com そのとき読んでいたのが、トルストイの民話集『イワンのばか』です。 トルストイ民話集 イワンのばか 他…

スカーレット・オハラを追体験する

1月に放送された100分de名著の『風と共に去りぬ』。 若い頃に夢中になって読み、20代でアイルランドにハマってからは、別の視点で読み返しました。 「オハラ」というファミリネームはまさにアイリッシュ。オサリバン、オライリーなど、「オ」は「何々の息子…

人生のアマチュア

アン・タイラーの小説は、年を重ねて再読するたびに味わいが増します。 bob0524.hatenablog.com 『結婚のアマチュア』も、結末がわかっているのに、ページを開くと一気に最後まで読んでしまいました。 結婚のアマチュア (文春文庫) 作者: アンタイラー,Anne …

賢者の贈り物なんて不可能な世の中

クリスマスが近くなると、オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』を思い出します。 若い人なら「馬鹿じゃねwww 何をプレゼントするか相手に聞かないのwww」という感想を持ちそうですが、たしかに突っ込みどころの多い話です。 懸命に節約してもクリスマスイブに1…

人に頼みごとをしないという開運術

運は人を介してやってきます。誰とも会わず、人里離れた山中で自給自足の生活を送るなら、開運術を試す必要はありません。 東洋占術の基本は木火土金水の陰陽五行。四柱推命では、自分にとって吉となる五行、凶となる五行を知ることが開運の第一歩。陰陽五行…

人の運は見えるのに、自分の運は見えない

占い原稿を書くことが多く、いつも運について考えています。 いや、運について考えることが多いから、占い原稿を書くようになりました。 女性誌のライターと一口に言っても、それぞれ得意分野があります。コスメやファッションのライターは華やかな方が多く…

いつまでも幸せに暮らしました…なんてことはない

すぐれた小説は、読者にさまざまな考える種を与えます。 私にとってはアン・タイラーの小説。洋の東西は変わっても人間は本質的に同じなんじゃないかと考えさせられました。 『パッチワーク・プラネット』の主人公はボルチモアの名家に生まれたのに、親の期…

再読の楽しみ

アン・タイラーを読み始めたきっかけは、平安寿子のペンネームの由来だと知ったから。平安寿子がこんなにおもしろいんだから、アン・タイラーはもっとおもしろいだろうと思ったのです。 期待以上のおもしろさでした。一度読んでも数年たつとまた読みたくなり…

ミルウォーキーの客と昨夜のマディソンの客

カズオ・イシグロがボブ・ディランとザ・バンドのファンだと知って愛読するようになりました。 音楽をテーマにした短編集もあります。 夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫) 作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄 出版社/メ…

世界は残酷で、やさしい

本の中に入り込み、ページをめくるのがやめられず、一気に読了。たまにそんな本に出合います。この本もそうでした。 息子が殺人犯になった――コロンバイン高校銃乱射事件・加害生徒の母の告白 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-16) 作者: スー・ク…

弱いつながりを広げたい

自己啓発本だと思って読み始めた『習慣の力』。 習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫) 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/02/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 意志力は筋力のようなもので、…

さまざまな形で世の中に貢献できる

人生は習慣によってできています。 習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫) 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/02/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 第一章に習慣と脳の研究に大いなる貢献をし…

人生には折々にタイミングがある

介護帰省で実家に戻り、本棚でラッセル・ベイカーの『グローイング・アップ』を見つけました。 著者は1925年生まれのニューヨーク・タイムズのコラムニスト。本の奥付を見ると1986年刊。 30年以上も前、 外国かぶれだった私が手当たり次第に買ってそのままに…

「5分間お掃除レスキュー」と「雪だるま式返済法」

昨年読んだ本で最も役に立ちそうなのがこの本。 スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: チップハース,ダンハース,千葉敏生 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/10/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3…

意志力にも容量があるから、要求水準を高くしない

二日酔いの頭痛を抱えて起床し、体重計の数字におののくたびに、自分を律して生活を立て直したいと思います。 そこで手に取ったのがこの本。 スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: チップハース,ダンハース,千葉…

読書という暇つぶし 『その女アレックス』ネタバレなし

みうらじゅんの「人生は暇つぶし」という言葉を念仏のように唱えています。 「暇つぶし」だったら、思い通りにならなくても落ち込むことはないし、人に過大な期待を抱くこともないはずです。 bob0524.hatenablog.com 温泉というのは、格好の暇つぶしです。 …

人生は暇つぶし

先週末は季節外れの台風襲来。 関東は日曜の夜から月曜朝にかけての台風上陸ということで、日本語学校の休校が決まりました。交通機関が乱れると、外国人学生は対応がむずかしいからでしょう。 いつも日曜日の夜は「明日から学校か…」と、どんよりした気分に…

ディランが歌い、イシグロが書く

カズオ・イシグロを読むようになったのは、彼がボブ・ディランとザ・バンドの大ファンだと知ったから。 ディランだけでなく、ザ・バンドを並べたところにぐっときました。フォークからロックに転向したディランが大ブーイングを浴びていた時代、バックバンド…

オランダ人留学生を受け入れる

カウチサーフィンのサイトを通して日本語学校のホストファミリーを依頼された縁で、その学校で教えることになりました。 bob0524.hatenablog.com 教え始めるようになってからも、フィンランド人学生のホームステイを受け入れています。東京の家は狭いし、日…

たった1回の腕立て伏せから始める

たいした仕事はしていないのに、何かに追い立てられているような日々。さっさと片付ければいいのに、つい先延ばしする癖があるからです。 これは週刊誌の原稿を書いていた職業病の一種です。早めに原稿を書いても、大きな事件が起きるとテーマが変わったりペ…