翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えていましたが、2019年3月で卒業。フィンランドが大好き。

外国語としての日本語

ドイツ人と鼎泰豊

去年の教え子、ドイツ人のセリナから「東京にいる」とメールが来ました。 たしか今は大学生でバイオテクノロジーを専攻しているはず。両親と日本に観光旅行に来ているそうです。 「先生をびっくりさせようと思って学校に行ったのに、バケーション中なんです…

太宰の『トカトントン』が聞こえた

日本語教師として4年目の春を迎えるはずでしたが、休職を決意しました。気持ち的には退職に近いのですが、流動性が高く人の出入りが多い職場なので、慣例に従って休職にしました。「夏には戻りますか?」と聞かれましたが、先のことはまったくわかりません…

所有から解放される

海外で近藤麻理恵の『片づけの魔法』が受けるのは、禅とか、わびさびといった日本文化が背景にあると思われているからでしょうか。 bob0524.hatenablog.com 日本語学校で私が教えているデンマークの女学生、トーベはかなり優秀。デンマークでかなり日本語を…

この世は決して公平じゃない

私が教えている日本語学校はけっこう学費が高いようで、学生たちは裕福な家庭の子弟が大半です。 「大学に入学する前のギャップイヤーで見聞を広めるために日本にやって来た。本当は秋葉原に入り浸っていたいけれど、親がせっかくなら日本語を勉強しろという…

これやこの 行くも帰るも 別れては

2018年も終わりつつあります。 ライター業は左肩下がりで徐々に仕事が縮小した一年でした。 ありがたいことに週刊誌と月刊誌の連載が続いているので、本業と言えるのですが、活字媒体の衰退を思えばいつ打ち切りになるかわかりません。 副業の日本語教師も外…

みんな何かにだまされて生きている

たまたま見たテレビで「国際ロマンス詐欺」というのをやっていました。 ネットで知り合った外国人男性とメッセージのやりとりをして疑似恋愛関係に。 軍人や医師、エンジニアになりすました男性から「軍の任務で特殊な環境にあり、銀行送金ができない。娘の…

マギーの『東京物語』

イタリア人のマギーが我が家に滞在したものの、週のうち4日は、ほぼ放置状態でした。 「本業と日本語学校が忙しくて、ほとんど相手できないから。食事もなし。外で食べるなり、コンビニで買うなりして」と伝えておきました。 カウチサーフィンやホームステ…

外国語を学ぶストレス

村上春樹の小説に、大学でスペイン語を教えている男性が「砂漠に水を撒くような仕事」と言い換えるシーンがあります。 その国に移住するというのなら、言語の習得は最優先事項です。 でも、大学での副専攻とか、私が教えている日本語学校の学生のようにオタ…

あなたの生活は、誰かのあこがれの生活

イタリア人のマギーがやって来ました。 3年前の夏に日本語学校で教えた学生です。 彼女の夢は日本で暮らすこと。 「必ず、また日本に来ます」と言い残してイタリアに帰国しました。 歓迎パーティーと称して、近所のイタリアンレストランへ。 マギーは愛称で…

先生がアホやから

阪神タイガース、17年ぶりの最下位。 4位とか5位みたいな中途半端なところより潔くていいか。これ以上落ちることもないし。 実家が神戸の私にとっては、阪神タイガースは最も親しみを感じる野球チーム。 大学時代は甲子園でボールガールのバイトをしていま…

富士山に一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿

日本語学校の作文クラス。月曜日、スイス人のルカとスウェーデン人のマイケルはいつも疲れたようすでした。 それもそのはず、彼らは週末ごとに富士山に登っていたのです。 なんと合計3回。 どうして3回も富士山に? マイケルはまじめくさった顔で原稿用紙…

自分では決めない、と決めた

「こんなおもしろい仕事があるなんて!」と楽しみつつ「苦しいからもうやめたい」と、ぐるぐる悩んでいる私。 出した結論は「自分では決めない」。 決められない背景には、どっちを選んでも後悔するのがわかっているからです。だったら、自分で決めなければ…

働かなくても楽しく生きていける?

新聞なんて読むのは高齢者の習慣なんでしょうが、朝起きたらとりあえず活字を読みます。 この記事を読んで完全に目が覚めました。 www.asahi.com 2030年以降、大半の仕事が消えて古代ギリシャのような社会へ。 古代ギリシャでは、労働は奴隷がするものであり…

レニングラードからサンクトペテルブルクへ

8月の中旬を過ぎると私が教える日本語学校の学生たちは帰国ラッシュとなります。 北ヨーロッパは8月半ばから新学年が始まる学校が多いからです。 ピークの時期は2クラスで合計30人以上の学生に教えていました。これが1クラスになると、ぐっと楽になりま…

自分の船で漕ぎ出そう

旅に出ると、帰って来てから何度も旅の思い出を反芻します。 西日本豪雨の後の広島への旅は少し躊躇したのですが、結果的にはすばらしい体験となりました。 私の祖父はしまなみ海道の伊予大島出身。ルーツを訪ねていくと、村上水軍の末裔だとわかりました。 …

ミルウォーキーの客と昨夜のマディソンの客

カズオ・イシグロがボブ・ディランとザ・バンドのファンだと知って愛読するようになりました。 音楽をテーマにした短編集もあります。 夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫) 作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄 出版社/メ…

着物警察なんか気にしない

ドイツ人とスペイン人の女の子がキモノ姿で日本語学校の教室にやってきました。 着物じゃなくキモノとカタカナで書くしかありません。 連日の猛暑ですが教室の中はエアコンが効いて肌寒いくらい。そこで彼女たちは、Tシャツに短パンの上に、キモノをロング…

加齢を喜ぶ生き方

誰だって年を取りたくない。特に女性は。 私もそう思っていました。 でも、この3年間近く「早く時がたって早く年を取りたい」と熱望しました。 それは新しい仕事、日本語教師を始めたから。 「まったく教壇に立ったことのない素人が教師として慣れるまで3…

教室という名の酒場

夏の訪れとともに、私が勤める日本語学校は繁忙期を迎えます。 日本人学生が夏休みを利用してアメリカやイギリスに短期語学留学する逆バージョンで、世界中から学生が東京にやって来ます。 私が教えるのは選択科目の作文クラス。 時々、教師というより、酒場…

ロウソクの火を灯し続ける

世間が騒ぎ続けている日大アメフト問題。 関西学院大学の会見でこんな言葉を聞きました。 発言者は小野ディレクター。 闘志は外から言われて大きくなるものではなく、心の中から内発的に出てくるものであり、選手の成長を育てるもの。 そして、その一番根源…

いつも機嫌よくありたい

日本語学校で教え始めて3年目。あれこれ参考書を買いあさりましたが、最も参考になったのがこの本です。 もしも…あなたが外国人に「日本語を教える」としたら (クロスカルチャーライブラリー) 作者: 荒川洋平 出版社/メーカー: スリーエーネットワーク 発売…

たった一人の読者のために

自己啓発本の古典、デール・カーネギーの『人を動かす』。 人を動かす 新装版 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博 出版社/メーカー: 創元社 発売日: 1999/10/31 メディア: 単行本 購入: 174人 クリック: 3,319回 この商品を含むブログ (618件) を…

いつでも人を招ける部屋を目指す

この春は、我が家にホームステイしたヘンリク君だけでなく、日本語学校のかつての教え子が次々と来日しました。 南米は遠いイメージがあったのですが、パナマやチリから再び来日する学生も。 ジェシカは日本の大学への進学を考えていて、お母さんと一緒に下…

AI時代に生き残る教師とは

日本語学校の作文のクラスには、さまざまな学生がやって来ます。 アニメや漫画で日本に興味を持ったというオタク・スチューデントが大半ですが、日本語のレベルは千差万別です。 「とりあえず日本に行ってみよう」と留学してきた初級の学生。ひらがなとかた…

3年目の春

桜も開花し、春の陽気が地上に満ちています。 日本語教師になって3年目の春です。 50代半ばの新人教師として教え始めたのが2016年の3月。 3年目といえば、中学や高校の新入生が最終学年を迎える年です。ここまでくれば、今年も無事に務めて丸3年としたい…

自分の人生のストーリーを書こう

日本語学校の作文クラスで教えていると、文章を書くスタイルは人それぞれだと改めて思います。 世界中の言語の中でかなり学びにくいとされる日本語を選んで留学し、わざわざ選択科目で「ライティング」を受講しているのですから、ことばや書くことが好きな学…

猫も人間も命名はむずかしい

日本語学校の作文のクラスには、中国系の学生もいます。 国籍はアメリカ、カナダ、オーストラリア、オランダなどさまざま。そして、台湾、香港、中国本土の学生もいます。 学生のリストには英文の名前しか記入されていないので、漢字の名前を聞きます。 漢字…

人生は再現性がない

天海玉紀先生のおかげで、占いトナカイで2回目の「2018年開運吉方位講座」を開催しました。 1回目は2月3日の節分の夜。1回やって、もう十分だと思ったのですが、玉紀先生のリクエストにより2回目が実現しました。 参加者の顔ぶれが変われば、内容も微…

介護離職はしない

私は東京、親は神戸に住んでいます。 パーキンソン病を患っている母を父が老々介護していたのですが、限界になり施設へ入所。父は介護保険に加えて自費でヘルパーさんを頼んで、なんとか高齢一人暮らしを続けています。 母が発病した当時は、月に一度のペー…

1週間を52回積み重ねて1年になる

2017年がやっと終わります。 去年から始めた日本語教師。1年9カ月が経過して、そろそろ慣れるはずなのに、授業前はいつも緊張します。時々、学級崩壊の悪夢を見て汗びっしょりで目覚めることもあります。「こんなにつらいことをどうして始めてしまったんだ…