翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

フィンランド

マジョルカ・タイルのような人生

今回の台湾行き、澎湖島で友人のお母さんのルーツ探訪にも興味津々でしたが、台北でヘンリク君と会うのも楽しみでした。 日本語を学ぶために初めて我が家にやって来たのは8年前。18歳でした。フィンランドの起業イベントの東京大会、京都工芸繊維大学への交…

再び動き出した世界

いつまでも迷っていないで、スペインの巡礼に行こうと決めたら、フィンランドから一通のメールが届きました。 毎年、クリスマスプレゼントを交換しているヘルシンキのアヌ。 まだはっきりきめたわけじゃないけれど、7月に日本旅行の予定だそうです。主語がwe…

グローバル人材は日本企業を選ばない

コロナで明け暮れた3年間。だらだらぼんやり過ごしてしまいましたが、それは私が60代になり仕事から徐々に引退しつつある時期に重なったから。若い世代は、こんな状況でも果敢に人生を前に進めています。 フィンランド人のヘンリク君が我が家にホームステイ…

日本人はやっぱり勤勉

62歳の誕生日を迎えて、厚生年金がもらえることになりました。会社員だったのは数年間なので微々たる金額。繰り下げるのも面倒で、規定通りに受給することにしました。ヒップホップを踊る年金受給者です。 隣の駅の年金事務所に行くのは3年ぶり。母が亡くな…

ウラジミールには用心せよ

昨年の夏、NHKが「映像の世紀」全11回を再放送。20世紀の前半は世界的な戦争が続いていたとんでもない時代でした。 1914年に第一次世界大戦が勃発し、ヨーロッパの若者たちは「クリスマスまでには帰れれる」と出征。結局、帰国できたのは4年後でした。 2020…

清少納言の日本、カウリスマキのフィンランド

「好き」というエネルギーは人を動かす。読後、改めてそう感じた『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』。 著者のミア・カンキマキは広告会社に勤める38歳独身のフィンランド人女性。 ヘルシンキ大学の日本文学講座で『枕草子』を読んで以来、15年間…

時代の変化にどこまでついて行けるか

英語にwell-organaizedという言葉があります。人物に使うと、几帳面で部屋はすっきり整理され、締め切りもきちんと守る人。 知り合いの中でwell-organaizedと言えば、真っ先に思い浮かぶのがフィンランドの友人、アヌ。カウチサーフィンのサイトで意気投合し…

4か月×3か国の思考実験

エリザベス・ギルバートの『食べて、祈って、恋をして』。いつかはこんな旅をしてみたいと、何度も読み返しています。 生きる喜びを追求するためにイタリアで4カ月、美食を楽しみ世界で一番美しい言語であるイタリア語を学ぶ。離婚騒動で消耗した心身が回復…

日本はオリンピックを損切りできるか

東京のオリンピック招致が決まった2013年9月、私はフィンランドにいました。 カウチサーフィンで泊めてもらっていた編集者のエリカが職場を案内してくれるというのでヘルシンキの出版社を訪れていました。 その日はノキアがマイクロソフトに買収されるとい…

日本の新首相と生存者バイアス

「日本はバナナ共和国」という記事がワシントンポストに出ました。 バナナ共和国とは、中南米の発展途上国の蔑称。政治は私物化され、法律が公正に適用されない国のことです。アメリカには「バナナ・リパブリック」というサファリ風ファッションのアパレルの…

丙午の美学『原節子の真実』

『女帝 小池百合子』がおもしろくて一気に読みました。ノンフィクションということになっていますが、著者の石井妙子による物語のようでもあります。 ウラナイ8のメンバーも興味を持ち、東西占術の研究会を開きました。著者に対してはメンバーそれぞれに思う…

人生を変える3つの方法

7月末にウラナイ8の深瀬まるさんの主催で東西命術研究会が行われました。今回のテーマは小池百合子。 天海玉紀さんがまとめてくれました。 lady-joker.com 頼まれていないのに人のことを勝手に占うのはあまり褒められたことではありません。でも小池百合子ぐ…

家事の達人に学ぶ時間の使い方

80代後半の父が一人暮らししている神戸の実家に月1回のペースで介護帰省しています。 緊急事態宣言中はさすがにキャンセルしましたが、ケアマネさんとの打合せや郵便物の整理、自動引落としではない各種支払いなどがあり、行かないわけには行きません。 ケ…

想像力で旅するカナダ・フィンランド

世の中は騒然とし、明日はどうなるかわからない中、こっそり帯広に行ってきました。 帯広では旅行者が嫌がられるということもなく、すべてがゆったりしていました。交通機関もお店も密とは程遠い状況です。 バスとレンタサイクルで六花の森へ。 いつもの年だ…

お金は結局、幻想かもしれない

外出自粛期間中「あつまれどうぶつの森」が話題になっていました。買おうとしても正規ルートでは手に入らず、割高なお金を出して転売で買うのもくやしい。流通するまで待つことにしたのですが、「あつ森」にはカブというアイテムがあるとを知りました。カブ…

島旅の記録

トーベ・ヤンソンは77歳になるまで夏は島暮らしを楽しみました。 無人島に小屋を建て、親友と二人で住み創作に打ち込む日々。生活必需品はすべてボートで運ぶという不便な生活ですが、それが創作意欲を刺激したのでしょう。 10年ほど前にその島を訪れたので…

テレビも時計もないサウナ

交換留学で京都の大学で学んでいるヘンリク君は、寮にシャワーがあるのに好んで銭湯に通っているそうです。 「他人の前で裸になるなんて恥ずかしい」と温泉にも行きたがらない外国人留学生もいるのですが、サウナの本場であるフィンランド人は日本の銭湯にも…

江戸東京博物館で考える「働く意味」

京都に交換留学中のフィンランド人のヘンリク君が東京を訪れ、彼の希望で江戸東京博物館へ。 彼が初来日した4年半前に一度行って、よほど気に入ったのか再訪したいとのことでした。 江戸東京博物館のすばらしいところは、常設館のボランティアガイド。日本…

レニングラード・カウボーイズから『ヘヴィ・トリップ』へ

京都工芸繊維大学に交換留学しているヘンリク君。大学の冬休みを利用して東京に遊びに来ました。 初めて会ったのが4年半前の夏。 我が家で初めて受け入れるホームステイということでかなり緊張していたし、ヘンリク君のほうも、一族で初めて日本語を学び日…

フィンランドからのクリスマスプレゼント

だらしない性格を直したいと願っているのに、改善されません。 英語で"organaized"。住まいがきちんと整っているだけでなく、約束はしっかり守り先延ばしをしない。段取りがいいからあわてることもない。 そんな人に私はなりたい。しかし現実は"unorganaized…

40年越しの夢がかなう

神戸の易講座の前日は京都にいました。 4年前、我が家にホームステイしたフィンランド人のヘンリク君が再々来日、京都工芸大学で学んでいるからです。 勤務していた日本語学校の学生を5人受け入れましたが、化学反応が生じて縁が生まれたのはヘンリク君だ…

生と死の接点 映画『サウナのあるところ』

日本語教師時代のストレスを癒してくれたのがサウナでした。 週3日教えていたのですが、失敗続きで胃の痛くなる日々。月火水の勤務が終わって水曜日の夕方に行くサウナが心の支えでした。サウナの熱さと水風呂の冷たさを交互に繰り返していくうちに、細かい…

やってみたからわかったことだってある

4年前の夏に我が家にホームステイしたフィンランド人のヘンリク君がこの秋から京都工芸繊維大学に交換留学すると知り、日本で一緒に見た映画『かもめ食堂』を思い出しました。ヘルシンキの日本語教室ではよく話題に出るそうです。 映画 『かもめ食堂』 予告…

子育てせずに息子の成長を知る喜び

ベルギー人のエデンとの再会の喜びをしみじみと感じていたら、4年前の夏にホームステイで受け入れたフィンランド人のヘンリク君からうれしい知らせが届きました。 この秋から半年間、京都工芸繊維大学に交換留学するとのこと。 「応募する前に相談しようか…

買い物断食リバウンド

フィンランド映画『365日のシンプルライフ』に触発されて始めた買い物断食。 bob0524.hatenablog.com 食品や洗剤などの消耗品、仕事で使うパソコンや資料、そして本やCD以外の物は買わないことにしました。 しかし、意志の弱い私は例外ばかり。1年間継続す…

所有から解放される

海外で近藤麻理恵の『片づけの魔法』が受けるのは、禅とか、わびさびといった日本文化が背景にあると思われているからでしょうか。 bob0524.hatenablog.com 日本語学校で私が教えているデンマークの女学生、トーベはかなり優秀。デンマークでかなり日本語を…

レニングラードからサンクトペテルブルクへ

8月の中旬を過ぎると私が教える日本語学校の学生たちは帰国ラッシュとなります。 北ヨーロッパは8月半ばから新学年が始まる学校が多いからです。 ピークの時期は2クラスで合計30人以上の学生に教えていました。これが1クラスになると、ぐっと楽になりま…

フィンランド人男子の家事能力

家事はやってもやってもきりがない。手を抜こうと思えばどこまでも抜ける。 時々家に訪ねてくる人がいるから、なんとか人に見せても恥ずかしくない部屋にしたいという思いが掃除のモチベーションとなっています。 フィンランド人のヘンリク君の一年間の兵役…

『東京物語』の熱海、そしてフィンランド

3月の末にフィンランド人のヘンリク君と訪れた熱海。 「日本人はシャイで秘密主義のところがあるのに、どうして見知らぬ人と裸になって温泉に入るのか不思議」という外国人学生もいますが、フィンランドはサウナ大国。サウナのある家庭も多いし、公共のサウ…

今も昔も、激しい雨が降る

映画『ペンタゴン・ペーパーズ』を観ました。財務省の公文書改ざん問題は『ペンタゴン・ペーパーズ』のステマなんじゃないかという冗談もありますが、今も昔も人間のやることには大差がないのでしょう。 ワシントン・ポストがアメリカ国家の機密文書ペンタゴ…